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すみません!投稿するのを忘れていました。お詫びと言っては何ですが、一気に4章まで投稿したいと思います。本当にごめんなさい。では続きからどうぞ!




瑛斗は家にたどり着くと、秋穂が不安そうに彼を出迎えた。  

「瑛斗、何かあったんじゃないの?顔がこわばってるよ。」  

瑛斗は少しためらいながら口を開いた。  

「いや、その…森でちょっと変わった人と会って。」  

「変わった人って?」

秋穂が眉をひそめて詰め寄った。  

瑛斗はため息をついた後、小さな声で話し始めた。  

「火龍使いの咲莉那さんだったんだ。」  

秋穂はその名前を聞くや否や、動きを止めた。そして目を大きく見開き、口元を覆った。  

「嘘…嘘でしょ…咲莉那が…生きてるの?」  

瑛斗が頷くと、秋穂は突然泣き崩れた。肩を震わせながら、泣き続けた。  

「本当に生きていてくれて…ありがとう…」  

驚いた瑛斗が声をかけた。  

「どうしたんですか、秋穂さん。」  

秋穂は涙をぬぐいながら、かすれた声で答えた。  

「咲莉那は私の親友なの…ずっと心の中で生きていて欲しいって思ってたけど、本当に彼女が…」  

その言葉に瑛斗は再び驚き、咲莉那と秋穂の深い関係に思いを巡らせた。               

「秋穂さん、咲莉那さんってどんな人なんですか?」  

秋穂は少し涙をぬぐい、遠くを見るような目で微笑んだ。  

「咲莉那はね…とても強くて、優しくて、自分よりも人を助けることを大事にする子だったの。」  

「そんな人が、火龍様を…」  

秋穂は頷きながら、少し声を詰まらせた。  

「そう、彼女は火楽様とも心を通わせるほど純粋で誠実な人だった。でも、その一方で、自分のことはいつも後回しにするから、私はいつも心配してた。」  

瑛斗はその言葉に耳を傾けながら、咲莉那の姿を思い浮かべた。そして、秋穂が語る彼女の人柄と、自分が会った咲莉那の姿が重なっていくのを感じた。  

「秋穂さんにとって、本当に大切な人なんですね。」  

秋穂は頷き、微笑みながら答えた。  

「うん、彼女が私の親友であることを誇りに思うよ。」

「だから、咲莉那が白華楼の隊員を殺したって聞いたときは、信じられなかった。皆は咲莉那が隊員を殺したって言うけど、私は違うって思ってる。だってあんなに優しい咲莉那がなんの理由なしに人を殺したりなんかしない。親友の私が一番よく知ってる。」  

瑛斗は拳を握りしめ、強い決意を込めて言葉を紡いだ。  

「なら、俺が証明します。咲莉那さんの無実を、俺が必ず。」  

その声には、これまで感じたことのないほどの熱意と覚悟が宿っていた。  

秋穂はその言葉に目を見開き、少し驚いた表情を浮かべたが、すぐに優しく微笑んだ。  

「ありがとう、瑛斗。でも無理はしないでね。咲莉那も、きっとそんな風に思ってくれる。」  

瑛斗は頷き、心の中で咲莉那の真実を明らかにするという決意をさらに固めた。この瞬間、彼の中で何かが変わった。もう、ただ守られるだけではなく、自ら動き出す時が来たのだと感じた。  

瑛斗は秋穂の言葉を胸に刻みながら、深く決意を固めた。  

「証明してみせる。咲莉那さんの無実を。」  

そう心の中で呟いた彼は、白華楼への入隊準備を進めていた。実は瑛斗は以前から白華楼に入るつもりだったが、今となってはその理由が変わりつつあることに気づいていた。  

「咲莉那さんのために、真実を追求する。そのための第一歩だ。」瑛斗は拳を握りしめ、目の前に広がる白華楼の城門を見つめた。  

門をくぐるその瞬間、彼は新たな物語が始まるのを感じていた。

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泣ける。感動してるよ〜〜。

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