コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
氷♀︎潔♀︎
アイスバース
狂い愛
人によってはエロいと思う、または汚いと思う表現が入ります
人を捕食するような表現あり(そこに愛はある)
死ネタっぽい
友人ポジで烏出てきます
ジュース:氷織♀︎ アイス:潔♀︎
「…氷織、私、、私ね、氷織に話さないといけないことがあるの」
 「…?潔ちゃん?」
 「放課後、教室で待っててくれる?」
 朝の7時29分、サッカーの練習したいからって、早めに家を出て、そうやって話す君は、太陽に照らされて眩しくて、こっちからじゃどんな顔をしてるかぼんやりしか見えなくて、でも、とっても綺麗だと思った。
放課後の15時31分、誰も居なくなった教室に2人、教室の窓は空いていて、黄色っぽい年季の入ったカーテンがゆらゆらと揺れている。
 「なぁ、潔ちゃん、どうしたん?なに、言わなきゃならないことって」
 「うん、あのね、氷織…___」
 潔ちゃんが顔を赤くしてこっちに近寄ってくる。そっと、真白くて柔らかい潔ちゃんの左手が僕の冷たい頬に触れ、頬を優しく撫でられた。急なことにビックリしたけど潔ちゃんの手が暖かくて、柔らかくて、その手になら撫でられてもいいかなって思った。だからそのまま潔ちゃんの手を放っておこうと思った。
そうしたら潔ちゃんの柔らかくて小さくて真っ白い指が僕の唇に触れた。
 「ちょっ、潔ちゃ___んっ!?」
 潔ちゃんの手が口内に入ってきた。かと思いきや僕の舌を少し触って僕の唾液をツゥっと引き伸ばしながら潔ちゃんの手は僕の口から離れていった。
突然のことにビックリして情けなくも腰を抜かしかけた僕は1歩後ろに下がってしまった。それにより開いた潔ちゃんとの距離を埋めるように1歩、潔ちゃんが近づいてきた。そしてピタッと潔ちゃんが止まって僕に見せつけるかのように僕の唾液でテラテラと光る左手を自身の口元に持ってゆき指をひと舐めした。潔ちゃんの赤くて小さくて、柔らかそうな舌が、僕の唾液の着いた自身の手を舐めたのだ。
 普通はこんなことをされたら気持ち悪い、最悪、嫌だ、と言ったような感情が出てくるのだろうが、僕にはそれが出てこなかった。なんなら綺麗だ…とさえ思ってしまった。
ゴクリと、喉が上下して、その光景に釘付けになった。
そしたら、綺麗なインディゴブルーの双眼と視線が交わった。
 そして、次の瞬間にはその双眼が目の前にあった
 その双眼は僕と目線を交わらせたあと、ゆっくりと瞼を落としていった。いや、ゆっくりに見えただけかもしれない。だって、瞼が閉じるのと同じタイミングで自身の身体が床に押し倒されたのだから。
 口には柔らかい感触と暖かな息がかかった。
目の前に広がる可愛いあの子の顔、口に当たるこの感触、キスされてる。
 …好きなあの子に
 両思いだったの、なんでキスしたの、いっぱい聞きたいことがあった。でも口を塞がれていてそんな言葉が発せられない。
でも、その前に…
 
 なんで泣いてるの
 
 そうやって聞きたかった。
 「んっー、!んっー!!、!?!」
 でも、急にキスされたから上手く息が吸えなくて、すぐに息苦しくなった。口を閉じているから声にならない叫びをだしたら潔ちゃんは唇を離してくれた
 「っ、、___はっ、はっはっ、けほっ、ぃ、いさぎちゃ、」
 「___好きだよ」
 ___時間が、止まったかと思った、
息苦しくて、走馬灯でも見てるのかと思った。でも、潔ちゃんはちゃんと目の前に居る。存在する。驚いて固まっていると潔ちゃんの唇がまた動き出した。
 「ねぇ、氷織、私ね氷織のこと好きなの、すきなんだよ」
 あぁ、嬉しい、僕も好きだよって返事をしなきゃ、でもその前に…___
 「なんで、、、なんでそんな苦しそうに泣くん?」
 「…そんなのいいから返事、聞かせて?」
 「いや、ダメやろ… ちゃんと教え…「早く!!!!!!!!」
 潔ちゃんが僕の言うことを遮った。その時もとっても辛そうで、悲しそうだった。
 「な、え、いや、す、好きや、僕も、潔ちゃんのこと…なぁ…ホンマになんで泣いとるん?僕、好きやから泣いて欲しくないねん… 」
 僕が右手を潔ちゃんの頬へと持っていく。そうすると潔ちゃんは自身の左手で僕の手を掴んですりっ、と擦り寄ってきた。
 「…うん、それが聞きたかった!」
 次の瞬間にドロッとした感触が右手へと伝ってきた。
 …汗?こんなに人ってすぐ汗かけるもんなん?違うやろ、
 溶けとる、潔ちゃんが
 「え、ぁっ、はぁ、?」
 「、ごめんね、氷織、私ねアイスなの、」
 アイス、?あいす、え、潔ちゃんがアイス?
 「な、なんで!?なんでなん!?せ、先生言っとったやん!!!!アイスは、アイスは、ジュースと両思いになることでしか溶けないって!? 」
 「うん、うん、ごめん、ごめんねぇ、氷織は、”ジュース”だったんだね 」
 あ”っ、て、喉が鳴った、。上手く息が出来ない。そうこうしている間にも潔ちゃんは溶けていく。どんどん潔ちゃんが死んでいく。
 潔ちゃんが、無くなっちゃう…
 それくらいなら、…
 
 「…ぇ…」
 ちゅぅ、じゅっ、、
 「…ぁ、ひぉり、」
 可愛い、可愛い、潔ちゃん、僕の目の前から居なくなるくらいやったら一緒になって一緒に死の?
 ぢゅっっ、、じゅるっ、
 「…あは、ぁっはは、すき、ひぉ、り、ひ、ぉり、…だい、すき、、だぃすき、ばぃばい、…また、ね、」
 ずっ、と、ずぅっ、と、ぃっしょ、、
 可愛くて愛しい…僕の、僕だけの潔ちゃん、最後までずぅっと大好き、ずぅっと一緒!!
 
 
 静まり返った教室に、1人。口元から制服、足元にかけてまでが濡れている。愛しい、愛しい、あの子の体で。
多少は零れど飲み込めた。一緒になれた。1人は1人から、2人になった。それが嬉しくて、身体全てが暑くなって、視界が揺らいだ。
 この世に愛し子がいないなら、この世に未練などもない。この子は僕に歳をとってから会いに来て欲しいんだろうけど、それは僕が待てないから。
 だから、だから…
 
 
 ガラガラ…
 
 2人だけの楽園となった教室に1人の男。その男は2人となった1人を見て
 「…だから言うたやん…コイツは待てができるほど利口やないねん、て、 」
 ペタペタと、上履きを鳴らして彼女達の楽園へ。パシャッと、上履きが赤い液で汚れた。
 「…なぁんで、後輩が先輩の俺置いてくねん。寝てんとちゃうぞ、…
…幸せになぁ、氷織、潔」
 男はそう言うと、教室から項を返した。もう既に外は真っ暗だ。廊下にだって1人もいない。後に彼女は見つかるだろう。見回りの先生が来るのはそう遅くない。だから、それまで、それまでの間、彼女たちだけの楽園に…
 「あーぁ、馬鹿な後輩を持つと大変やわ」
 
 
 [END]