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天樹
初めての天使狩りに同行した主は、木の根に足を取られて転倒し捻挫してしまった。
バスティンにおぶってもらいパレスに戻ったが、バスティは主の側から離れようとしなかった。
『・・・どうしたの?』
「主様・・・申し訳なかった・・・怪我をさせるなんて、執事失格だ・・・」
『え!?私がどんくさくて勝手に転んだだけじゃない・・・
バスティンは何も悪くないよ!』
主がそう言うと、バスティンは主の前に跪き包帯の巻かれた方の足をすくい上げた。
「・・・俺は、もう二度と失わないようにと・・・誓ったんだ。
だから、主様に怪我をさせたことが・・・情けない」
『バスティン・・・』
「もし、転んだ主様を天使が襲っていたらと考えると・・・俺は・・・」
『・・・』
確かに、無防備になったところを攻撃されては逃げることすらできなかっただろう。
命の危険があったことを今更ながらに知ることになり、主は身震いした。
「だから・・・主様。これからは何があっても必ず俺が守ると誓う。
これから先、何千年でも俺が守り続けてみせる・・・
だから、主様の側にいることを許してほしい」
バスティンは主の片足にそっと口付けた。
『ひょえ・・・』
「これから何度天使と戦うかわからないが・・・たとえ3600回戦うことになっても、必ず主様を毎回無傷で守り抜く。
それが俺の目標で、誓いだ」
『・・・うん、ありがとう』
主は照れくさそうに頷いた。
『あの・・・言いにくいんだけど・・・』
「どうした?」
『万が一怪我したときのアフターフォローはしてくれるのかな?』
「も、勿論だ!」
『・・・お手洗い、行きたい・・・おんぶして・・・?』
「わ、わかった、失礼する」
と言いつつ横抱きにして怒られるバスティンであった。
「これのほうが座らせやすいと思って・・・」
『中まで着いてこないでよ!!』
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