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Side嶽丸

「…足…伸ばすなよ」



ビーチベッドに横たわったみゃーに早速口出し。



「え?なんで??」


「白くて細くて綺麗な足がバレるから」


「…なに言ってんの…?」



呆れながら…頬をポッと赤く染めるみゃー…無自覚で困る。


でも言われた通り、投げ出した足を立て膝にしたから安心、と思っていたら…

オイオイ…とんでもねぇエロポーズになってるじゃないの…?!


すかさずバスタオルをサッと可愛い膝小僧にかけた。



「…え?なに?…」


「ミニスカートの中が見える」


「水着だよ…?」


「いや、むしろ意識してない分危険」



はぁ…とため息をつきながら、我ながらそこまで…と思うところまで気にかかる。

バスタオルをもう一枚、みゃーの肩にかけた。


「それで胸の谷間も隠して」


「…え?」


プールに誘ったのは俺だ。

なのに水着姿にうろたえて、その露出した肌を隠したくてたまらなくなる。


意外そうに見つめられると、さすがの俺だって照れる。



「…もういいや。流れるプール行こ」


手を引いてプールサイドに行くと、大きな浮き輪の真ん中に、みゃーの小さな頭をくぐらせた。


水の中ならいろいろ見えない…と思いながら、浮き輪につかまるみゃーのウエストを片手で抱きながら、俺も浮き輪につかまる。


ウエストに触れて、ヒャ…っとか言いながらも、やめてとは言わないみゃー。


むき出しの白い肩や背中が水面から見え隠れするのを見つめながら、これからどんな風に話をしようかと考えた。



俺は1つ、大きな決意をして、この旅行に来た。


それはみゃーに、セフレなんかじゃなく、恋人になりたいとマジ告白すること。

しかも結婚を見据えた真剣交際だ。


今まで遊んできた女の子達の連絡先はすべて消したし、SNSのアカウントも削除した。もし連絡をもらっても対応するつもりはないし、携帯の番号を変える覚悟もある。


でも正直、どの子とも関係が浅すぎて、面倒なことに発展する危険は限りなくゼロだと思われた。


これでも自分なりに、女関係を整理したつもりでここへ来たんだ。


それに、ショーの打ち上げでわかった、オーナーのケンゾーの本心。

みゃーにその気はなさそうだが、それでも俺の知らないところで接点を持てるあの人は危険だ。



だからこの旅行で、みゃーとの関係を確実なものにしたい。

それなのに大事な場面で…神さまって本当にイタズラ好きだよな。



流れるプールの中に、知ってる顔を見つけてしまった。

そして向こうも俺に気づいて、バッチリ目が合う。


女性2人連れのその人は…以前健を連れてったガールズバーのママ、舞子。



「…嶽丸!」


みゃーと一緒にいるのをわかってて声をかけてくる彼女に、小さくため息をついた俺。


「はぁ…嶽丸ですけど何か」


棒読みで返事をしてやれば、声をかけられて迷惑だとわかるだろう。


「…なに?冷たいじゃん…一緒に泳ごうよ」


「…は?無理。俺は今大事な人と…」


「そんなこと言わないでよぉ…」


平気でくっついてくる舞子を避けようと、みゃーのウエストを抱いていた腕を一旦離した。すると彼女はするりとその姿を消した。



「あれ…みゃー?」


瞬間、浮き輪の脇から頭を出したみゃー。一旦水の中に沈んで、浮き輪を抜け出たらしい。


濡れた前髪をかき上げながら俺を見た。


「私はいいよ。先に上がってるから」


「…え?あ、おい!ちょっと」


焦る俺をよそに、みゃーはプールサイドに上がって、俺を振り返りもせず歩いて行ってしまう。


俺は舞子に腕を強くつかまれて、すぐには後を追えない。



「けっこうな美人だけど…なに?今の嶽丸のイチオシの子?」


みゃーが抜けた浮き輪に入り込み、振り返って俺の方を向くと、舞子は水の中で俺の腰を両足で挟んできた。


「…やめろ。離せって…」


流れる水の中で、挟まれた足からうまく抜けられない。

じゃれてるつもりか、キャッキャと笑う舞子を恨めしく睨んだ。


「今の美人はイチオシとかじゃない。マジで惚れてる子だから、もうガールズバーにも行かないし、お前と会うこともない」


かなり本気を出して舞子の足をほどくと、俺はそのままプールサイドに上がった。


さっきのビーチベッドに戻ってみると、立て膝で座りながら、顎を膝小僧に乗せているみゃーがいた。


俺はその前にしゃがんで、視線を合わせる。


「みゃーちゃん。ゴメンな」


「…なにが?」


「変な女に乱入されて」


「あの人が変な人なら嶽丸だって変な人じゃん」


…おっしゃる通りで、次の言葉に詰まる。


すると少し頬を膨らませて、プイッと横を向いてしまったので…あれれ…?


「もしかしてみゃーちゃんは、怒ってるのかな?」


「怒ってない…!」


「プーってほっぺた膨れてますが?」


みゃーがパッと顔をあげた。


膨らんだ頬と、とんがった唇…そして涙が浮かんだ瞳。


「…怒ってませんがっ?!」


絶対怒ってるヤツじゃん…しかも泣いてるじゃん…

そんなに舞子の登場に心乱されたわけ?腹立たしかったわけ?俺たちの時間を邪魔されて…?



「可愛い…めちゃくちゃヤバい…」



気づいたら、とんがってる唇にキスをしていた。

周りの目なんか気にしてる余裕はなかった。可愛くて、愛しくて、切なくて…


何か言おうと唇が開いたその隙間に舌を入れて口内を弄り、ビーチベッドに押し倒した。


…ハッと我に返ったのは、みゃーに背中をバシバシ叩かれて赤くなった頃。


「バカっ!皆見てて恥ずかしいでしょーがっ!」


アホンダラ…っと、あまり聞いたことのない言葉で怒られて、そのまま手を引かれて出口に連れて行かれる。


キスの余韻が残る俺はボーっとしながらも、あぁ…プールは終わりなんだなぁと思う。


「あ。ちょっとそのままで…」


スマホを向けられて、何をしようとしてるか勘付かれつつ…水着姿のみゃーを写真に撮ることだけは忘れなかった。


そんな俺を、彼女はもう一度バシっと叩いた。


私のポチくんと俺のタマ

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