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夜のバックオフィス。
書類を片づけていた律の前に、琴音が静かに姿を現した。
「律くん」
呼びかけられ、律は手を止めて顔を上げる。
「……柊木さん?」
琴音はどこか照れくさそうに微笑んだ。
「実はね、私……結婚することになったの」
「……えっ」
律の目が見開かれる。
「そうなんですね。……おめでとうございます」
「ありがとう」
琴音は少し肩の力を抜いて、ふっと笑った。
「律くん、もう私のことは気にならないのね。安心したわ」
「えっ?」
律は思わず聞き返す。