一歌side
志「ねえ、みんな」
私たちは気まずくて、中々喋れずにいた。
そんな時、不意に志歩が静寂を破った。
咲「ん?どうしたの?しほちゃん」
志「そもそも…、なんで私は此処にいるの?」
穂「そういえば…、説明…してなかったね」
一「っ…」
ああ…、思い出しただけで反吐が出そうになる…
一「…きもちわるい、、」
ダメだ…今にも吐きそう…
穂「一歌ちゃん!?大丈夫…!?」
一「ごめん…穂波、咲希」
一「事情は2人から説明しといて…。私は外の空気吸ってくるから…」
咲「それは分かったけど…、、ほんとに大丈夫?」
一「大丈夫だよ…、だから、お願い」
穂「咲希ちゃん、一歌ちゃんは大丈夫だよ」
咲「分かった…」
ごめん、咲希。ありがとう、穂波
咲希side
いっちゃん…大丈夫かな…
穂「咲希ちゃん、先に話しちゃお?」
咲「うん…」
志「…」
咲「長くなっちゃうけど、、いいかな」
志「だいじょうぶ」
咲「あたし達、バンドを組んでたって話、したでしょ?」
あの日も、あたし達はバンドの練習をしていた
その日はスタジオ練習で。
『🎼.•*¨*•.¸¸♬🎶•*¨*•.¸¸♬•*¨*•.¸¸♪』
咲『良かったんじゃない?!』
志『…うん、全体的にまとまってきたね。でもまだここが─』
しほちゃんはスパルタでね?厳しいことは言うけど、あたし達とプロになるためなんだーって思うと頑張れたの。それに、たまに貰える飴も嬉しかったし。
一『…なるほど、気をつけてみる』
その日は通しから始まって。
合わせてみた感想、直すところ、良かったところを話し合って。
もう一度練習しようって時に
『パリンッ』
咲「って。スタジオの窓が割れて、知らない大きな男の人が入って…きて…、」
穂「咲希ちゃん…大丈夫…?」
咲「ごめん…ほなちゃん…」
穂「続きは私が話すよ」
咲「ごめん…、ほなちゃん、しほちゃん…」
穂波side
穂「えっと、それで知らない大きな男の人が入ってきてね」
私は、怖くなっちゃって、動けなくって。
咲希ちゃんも、一歌ちゃんも同じだった。
どうなっちゃうのかな…とか他人事のように考えてたんだけど…志歩ちゃんだけ、違ったの。
志『みんな、大丈夫…!』
大丈夫、大丈夫って言い聞かせてくれて。
でも、そう言ってくれてた間も男の人に視線を送って注意してたの。
私たちはようやく動けるようになって、志歩ちゃん、なんて言ったと思う?
志「わかんない…でも…逃げるよ!とか?」
穂「うん、わたしもね?そう言うのかと思ったの」
志「違った…の…?」
穂「うん」
志歩ちゃんはね、
志『逃げて!早く!!』
って。まるで私が囮になる、とでも言わんばかりに。
そしたら一歌ちゃんが
一『駄目!志歩!志歩も逃げてよ!!』
って。それでも志歩ちゃんはね?
志『私はいいから!3人は警察呼んできて!』
咲『で、でもっ…』
志『いいからッ!!早く!!』
穂「志歩ちゃん、いつもツンツンしてて」
志「ツン…ツン…?」
穂「うん、中々素直に気持ちは伝えてくれないし、語尾が強めになっちゃうことも多くって。」
志「そう…なんだ…?」
穂「でも、私たちには気持ちはちゃんと伝わってたし、そういったところが優しさでもあるってわかってたよ」
志「なんか…、感覚的には他人事なのに…恥ずかしい、というか」
穂「まあ、志歩ちゃんの話だからね」
穂「…不器用なんだけど、志歩ちゃんは人一倍友達に優しくて。」
穂「でも、あの時の志歩ちゃんは…昔みたいな…、酷く私たちを遠ざけようとしてるような、拒絶するよな声色で…」
志「昔…」
穂「その話は、今度で良い?」
志「うん」
穂「そんな声色だったんだけど、やっぱり私たちを思ってて。」
穂「最初は躊躇ったよ、、大切な幼馴染だもん…」
穂「でも、精一杯の思いを思いっきりぶつけてきてて…。嫌だったけど、志歩ちゃんの為にもって出ていったんだけど…」
志「…っ?!」
穂「だっ、大丈夫?」
志「ごめ…ん…」
志「少し…寝かせて…くれる…?」
穂「うん、うん、大丈夫だよ…!」
志「…話してくれ…ありがとう…」
穂「1つ、言わせてくれる…?」
志「うん…だいじょうぶ…」
穂「ありがとう…。ごめんね、警察を呼びに行ってた間のことは、分からないんだ…」
志「そっ、か…」
志「…じゃあ、、思い出せる…ように…頑張る…ね」
穂「うん…ありがとう…志歩ちゃん」
穂「寝てて良いよ…」(撫
志「ん………すぅ…すぅ…」
起きたばっかりなのに…、少し無理させすぎちゃったな…
記憶、思い出して欲しいな…、
勿論、ゆっくりでも良いんだけど、、、
なんだかね?今の志歩ちゃんは志歩ちゃんじゃない気がするの
穂「…」
穂「志歩ちゃん…」
一歌「…ありがとう…、穂波…」
咲希「ごめんね…ほなちゃん…」
今回…長いな…
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