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ヴェリツィ高等魔法学校 特別寮
夜、その日は星が明るく、昼のように明るかった。
特別寮はお金を支払う事で自由な生活が出来る寮で、ベッドや椅子に机などの基本的な家具は完備していた。
俺は先生になるとき、国王陛下から褒美として寮費や魔法道具などのお金は国が負担してくれると言われたので、ほとんど無一文に等しい俺には唯一の財産なのだ。
その建物の影でアイトラーと俺は作戦会議がてら話をする。
「…とりあえずスライムになれるか?」
アイトラーはうーんと悩む
「やった事は無いですが…多分…」
俺は変身魔法の魔法陣を湿っている地面に描く、素早く。
「よし、この上に立ってくれ」
アイトラーを誘導すると、手を、離れて遠近法でアイトラーの頭に重ねる。
「すぅー…身体形状変化」
すると、魔法陣は青く光り、上に立っていたアイトラーは宙に浮く。
すると、だんだんと水のようになる。
光が止まると、アイトラー?はスライムになって地面に落ちる。
「…こんなに水分量多かったかな?」
アイトラーは懐かしい高く幼い声で言う
「多分湿気が多いからかと…」
成功した、とりあえずアイトラーを抱き抱えて寮に入る
フロントのマクシード寮長はレベル99の強い先生で、怪しまれないようにしなければいけなかった。
マクシード寮長はスライムを見て言う
「なんだ?アイトラーちゃんじゃなくてスライムを連れ込むのか、汚ぇな?廊下汚したらソイツ捨てっからな?」
俺はへいへいと言って通り過ぎる
アイトラーはなんかカチンと来ていた
「落ち着けよアイトラー…」
アイトラーは呪文を唱えそうな雰囲気だったが、俺が言うと落ち着いて
「大丈夫です、スライムですから。
( ꐦ ・֊・ )」
と返した。
3階の俺の部屋に着くと、アイトラーは下に降りて、「身体形状変化」を唱え、人型に戻った。
「ふぅ…流石に慣れるとこっちの方が動きやすいですね…」
アイトラーは背伸びをして、部屋を見渡す、中は本やらなんやらでごちゃごちゃだ
「…魔導書ですか?」
そう言って拾い上げた本には「400年後の未来」と書いてあった
「いや、趣味」
そう答えると、アイトラーはガッカリしたように、落胆して言う。
「…今までの8年間魔導書を極めれば世界一の魔法使いの勇者に慣れていましたよ?」
俺は「今でも世界一だから大丈夫、それに伸ばす必要は無いよ。」と返す。
アイトラーのしゃがんだ背中とお尻の部分のスカートは泥だらけだった。
「…良ければお風呂もあるけど」
そう言うと、アイトラーは身を震わせてゆっくり振り返る、胸の部分を両腕で隠し
「先生…まさか…そんな意図で…?」
アイトラーの考えにズッコケて返す
「ちゃうわ!背中とお尻が汚れてるし、そもそも提案したのはアイトラーだろ?」
アイトラーは「そうですけど…あの場面で『お風呂あるけど』は深みを感じるじゃないですか…」と赤面しながら言った
「…まあとりあえず入ってきなよ」
アイトラーはバスタオルを持って、脱衣所に入っていった。
そういえば…
アイトラーは一応スライムなんだよな?
大気が湿ってるとシャビシャビになるし。
お風呂入ったらもはや一体化するのでは?
そう思うとやけに気になってきた
扉はスライド式で、目の前に湯船があった俺は自由研究兼ねて好奇心で覗いてみた。
ガラガラガラ…
湯煙が出ていたが、どれだけ湯船を見てもアイトラーは見えない
つまり…
_人人人人人人人人人_
>湯船と同化したという<
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
「うおおお!案の定じゃねぇかぁ!!!」
俺は湯船をぼちゃぼちゃと波立てる
やべぇ!どうしよ!
洗濯のりとホウ砂水!?
もってねぇし多分ねぇよこの世界!
すると、後ろからシャワーの音が…
振り返ると…
「…」
「…先にシャワー浴びるタイプなんだ?」
アイトラーは頬を赤らめていた
そりゃそうだ、だってコイツが嫌いな
キャラって変態だもん。
アイトラーは手をかざす
「攻撃魔法、水撃︰騎槍」
アイトラーの手の先の空中に魔法陣が浮かび、垂直になってこちらに狙いを定める
「待て待て!誤解だ…んな事ねぇや」
魔法陣から水の騎槍が飛び出る
俺との距離はものの3mくらいだった
俺は魔法陣に向かって手を伸ばし、魔法術を 唱える。
「特別魔法︰複合装甲」
ドトオオオンという轟音と共に、寮舎全体が揺れる。
騎槍は複合装甲を破ったが、速度が落ち、俺の顎の先で止まっていた。
すると…
ドガアアアッ という音が外から聞こえる。 校門からだった。
すると、俺とアイトラーは身が震える。
「アイトラー、嫌な予感が…」
「先生…私もします…」
急いで部屋を出る
走りながら、俺はアイトラーに魔法をかけて、スライムに戻して抱き抱えた。
「お前…服くらい着てこいよ…」
アイトラーは思い出したように
目を閉じる。
「先生の部屋に着替えなかったじゃ無いですか…忘れてたのもありますけど…」
校門に着くと、煙と火が立っていた。
そこから、1人の人影が見える。
アイトラーと俺は目を凝らして見ていた。
すると急に背後から肩を叩かれ
「うおぅあ!??!!」という声が出た。
振り返ると、そこには髪が半分ピンク、半分黒のロングで、ピンクの目をして白いコートを着ていた女の子が現れる。
「お久しぶりですね、先生。
あとアイトラーちゃんも♡」
アイトラーは身震いをして俺の耳を引っ張り、こそこそ話をする。
「最初にしては最悪の人です…
誰だか分かりますか?」
なんとなくこの反応。
そしてこの女の子の優しい口調…
恐らく初級魔法学校時代の生徒だろう。
…確か、こんなのが居たはず。
「…アガートか?狐の。」
女の子は手で丸を作る。
「…だからって火を放つなよ…」
そう言うと、アガートは目を逸らす。
「いや…開け方が分からなかったですし、気づいたら先生たちが来てくれるかと…」
その頬と耳は赤かった。
「それじゃあ知り合いね?」
そこにはサレイア先生が居た
「うおっ!サレイア先生…」
すると、人を小悪魔のように言うなと怒られる。
謝ると、サレイア先生は近づく。
「ふーん…アイトラーちゃんはこの子のこと、嫌いなの?」
スライムのアイトラーに代わり俺に言う
アイトラーは明らかに動揺して悩むが、アガートの目が気になって
「いいえ…嫌いでは…」
と言った。
だから「嫌いじゃないと思います」と
サレイア先生に言った。
すると、何故か雪が降り始めた。
「へぇ、少なくとも、貴女は自然の属性を持っているのね?」
アガートは、はい^^と言い、自己紹介をした。雪は止まらず
「私は自然と電気が属性の魔法使いの「元」狐、どうでもいいレベルは524です♡」
アイトラーより強いなと言うと、2人は属性が違うから同じくらいだから。と言う
サレイア先生は「じゃあ同じクラスでも問題無いわね、貴方嫌われすぎて生徒がクラス替えするのよくある事だし。」
と言って去っていった
俺は思わぬ流れ弾に心を痛めた。
( ´ཫ`)
「…という訳でヨロシク、アガート」
手を差し出すと…
ペチッ
手をはたかれた。
アガートは黙って去っていった。
「…え、俺ダメな事言った?」
アイトラーに聞く
「はい、8年前に。」
「…ええ……」