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薄暗い会議室。志摩と私(🍈)が向かい合っていた。扉は閉ざされ、外からは中の空気が分からない。
「志摩?何する気?…あなた、本当に…!!」
声は切羽詰まって震えていた。
志摩は眉間に皺を寄せ、壁にもたれながら視線を逸らさない。
「今しかないでしょう。この気持ちをどう抑えろと?」
――その言葉を、廊下にいた伊吹がはっきり拾ってしまった。
(えっ?なにそれ…!志摩ちゃんと🍈さん、そんな関係!?…)
心臓がばくばくと鳴る。耳に入る声がやけに熱を帯びて聞こえた。
「どうやって抑えろって…そんなの、だめに決まってるじゃない…!」
「止めないでください。今しかないでしょう?」
伊吹の頭の中で、勝手に真っ赤な妄想が膨らんでいく。
(や、やべぇ!!これ、マジでやべぇ!!)
気づけばノブに手をかけていた。
「やめろー!!志摩ちゃん!🍈さん!なんの話してんのー!!こんな所で!!」
勢いよく飛び込むと――。
二人は机を挟み、互いに距離を取ったまま硬直していた。
…色っぽい雰囲気なんて、影も形もない。
志摩「……伊吹。お前なぁ…」
片眉を上げ、呆れたように立ち上がる。
🍈は頭を抱えてため息をついた。
「…はぁ…ごめんね。驚かせて。でも志摩の言う通り。ってか志摩。本当にやめなさいよ?」
志摩は短く鼻で笑い、説明を続ける。
「今回の事件。犯人は手荒だ。だからこっちも手段は選ばないぞ。という話をしてたんだ。隊長代理はそれを止めようとしてただけ。」
「え?あ、…そうなの?…あ’ー…勘違いしてた…」
頭をかきながら、ばつの悪そうな笑みを浮かべる。
「だって🍈さん、桔梗隊長に雰囲気似てるじゃん?だから、志摩ちゃんのタイプかなって…」
志摩は深く息を吐き、肩を落とす。
「勝手に妄想して突っ込んでくんなよ。そもそも俺は隊長に対してもそんな気持ちは持ち合わせてない! 」
静まり返った廊下の奥。
一部始終を見届けていた九重が、額を押さえながら小さくつぶやいた。
「……はぁ。ほんと、この人たち…」