テラーノベル
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翌朝。——アラームが鳴る前に、prっつが目を覚ました。
prっつ「……ん。」
寝ぼけた目に映ったのは、すぐ目の前にあるmz太の顔。——距離、約五センチ。
prっつ「ッ——!?」
がばっと跳ね起きた。——心臓がうるさい。顔に血が上るのが自分でもわかる。
prっつ「お、おはよう……。」
昨夜の決意はどこへやら。——好きな相手の寝顔を至近距離で見て平静でいられるほど、prっつは大人じゃなかった。
mz太「ん……おはよう、pーのすけ。……顔赤いけど、大丈夫……?」
prっつ「赤ないわッ!朝日のせいや!」
朝日のせいではない。——カーテンの向こうはまだ薄暗かった。
prっつ「……ほら、さっさと起きろ。学校遅刻するで。」
mz太「ん……’ 、」
mz太は、朝——と言うより、寝起きは多少弱いらしい。
prっつ「……お前、朝ほんま弱いなぁ。」
呆れたように言いながらも、口元は緩んでいた。——布団から出ようとしないmz太を、ぐいっと引っ張り起こす。腕を掴んで持ち上げる感触。——軽い。前より明らかに。
prっつ「……ちゃんと食えよ。朝飯。」
何気なく言った一言。——でもその目は笑っていなかった。痩せた腕の感触を、しっかり覚えてしまったから。
mz太「…ぅん’………」
顔を洗って、着替えて。——二人でコンビニに寄った。おにぎりとパンと牛乳。mz太は梅のおにぎり一つだけ手に取った。
prっつ「一つで足りるわけないやろ。——ほら、これも。」
カゴにサンドイッチを一つ放り込んだ。有無を言わさず。
学校に着くと、いつもと変わらない日常が始まる。——教室、授業、昼休み。
だがprっつの中で一つだけ変わったことがある。——mz太から目を離さなくなった。トイレに立つ時も。廊下でふらついた時も。
——さりげなく、けれど確実に。
数日が過ぎた。——秋祭りの日がやってきた。
夕方六時。校門前。——浴衣を着た生徒たちがちらほら見える中、私服のprっつが壁にもたれかかっていた。黄緑の髪をいつもと違うヘアピンで留めている。気合が入っているのは明白だった。
prっつ「……お、来た。」
mz太の姿を見つけて、片手を上げる。——その視線が一瞬、mz太の顔をじっと見つめた。体調を確認するように。それからふわっと表情を崩した。
prっつ「よし、行こか。——焼きそばは俺の奢りな。」
mz太「うん、ありがと。」
商店街は提灯の明かりで橙色に染まっていた。——人混みの中を二人で歩く。肩がぶつかりそうになるたび、自然と距離が近くなった。
prっつ「うわ、めっちゃ人多いな……。はぐれんなよ?」
そう言いながら、自分からmz太側に寄った。——人波から庇うように。
prっつ「ほら、焼きそば。あとたこ焼きも買うたろ。——お前は座っとき。」
ベンチを見つけると、荷物を置いてからmz太を座らせた。——食べ物を渡す手つきが妙に丁寧だ。
prっつ「……どっち食う?」
mz太「んー……じゃあ、焼きそば。」
prっつ「はい、どうぞ。」
パックを手渡す。——mz太が食べ始めるのを見届けてから、自分もたこ焼きを頬張った。はふはふと熱そうにしながら。
しばらくして、通りの向こうから賑やかな音楽が聞こえてきた。——盆踊りの櫓だ。太鼓の音が腹の底に響く。
prっつ「あ、そろそろ盆踊り始まるっぽい。——見に行く?」
立ち上がりながら手を差し出す。——自然な動作だったが、差し出した本人の耳は赤かった。
mz太「うん、行く。」
手が重なる。——指を絡めたわけじゃない。ただ掌を合わせて、引っ張り上げただけ。それだけなのに、prっつの心臓は祭囃子よりうるさかった。
櫓の周りには輪になって踊る人々。——提灯の光が揺れるたびに影が伸びたり縮んだりする。
prっつ「……なんか、ええなぁ。」
ぼそっと呟いた。——人混みの熱気と、隣にいるmz太と。全部ひっくるめて。
ふと、輪の中から子供が一人飛び出してきてmz太にぶつかった。よろけた体がprっつの方に倒れ込む。
prっつ「っと——大丈夫か?」
咄嗟に肩を支えた。——その手が離せないまま、数秒。
prっつ「……お前、ちゃんとしがみついとき。人多すぎや。」
mz太「ごめん、ありがとう……笑」
——結局、手はそのままだった。
どちらも離そうとしなかった。——指が絡まって、いつの間にかちゃんとした手繋ぎになっている。提灯の灯りに照らされた二人の横顔は、傍目にはただの仲の良い友達に見えただろう。
花火が上がった。——ぱん、ぱんと夜空に大輪の花が咲く。歓声。拍手。光に照らされたmz太を見下ろして——prっつの胸がぎゅっと締まった。
prっつ「……綺麗やな。」
空を見ているはずなのに。——その視線は花火じゃなくて、光を映すmz太の瞳に落ちていた。
mz太「……ぅん、綺麗、凄く。」
最後の一発が夜空に弾けて消えた。——静寂。そして拍手と歓声の余韻。
……終わってもうたな。
人波が引き始めていた。——祭りが終わる。魔法が解けるみたいに、日常の夜が戻ってくる。——でもprっつの指はまだ、mz太を離していなかった。
prっつ「……帰るか。」
mz太「……うん。」
帰り道。——提灯が消えた商店街は暗くて静かだった。二人分の足音だけが響いている。
手はいつの間にか離れていた。——prっつから離した。あのまま握っていたら、帰したくなくなるから。
prっつ「……今日、楽しかったな。」
mz太「……うん、ありがとう。凄く楽しかった。」
prっつ「……そっか。」
短い返事。——でも声が柔らかかった。
mz太を家まで送り届けて。
prっつ「ほな、また明日な。——ちゃんと寝ろよ。」
mz太「うん、また明日。」
ドアが閉まる。——prっつはしばらくそこに立っていた。
ドアの前に立ったまま動けなかった。——右手を見る。さっきまでmz太と繋いでいた手。まだ温かい気がするのは、きっと気のせいじゃない。
prっつ「……はぁ。」
深い溜息。——しゃがみ込んで、額をドアに預けた。
prっつ「……好きや。」
誰にも聞かれない告白。——本人にさえ届かない、独り言。
秋風が首筋を撫でていく。——しばらくそうしてから、のろのろと立ち上がって帰路についた。
——あと二十三日。
next ♡ 5000 ⤴︎⤴︎
参考パクリ×
表紙イラスト保存⚪︎
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コメント
2件
mz彡 との 距離 近くて 驚いちゃう pr彡 可愛すぎます 🫶🏻︎ mz彡 を 人波 から 庇う pr彡 やってる事 イケメン すぎます ... 🤦🏻♀️💘 続き 楽しみ に 待ってます 🎶