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連載増やします。
⚠かなまふ
辛目 重め
死ネタは無し
視点→奏
「…別れよう」
「…へ、?」
唐突に告げられた大好きな人からのその言葉
今日はお互い時間が空いていたので、偶にはわたしが外に出ないと行けないということでカフェに来ていた
「…な、なんで、?」
心臓の鼓動が早くなっているのを感じる
「……」
「わ、わたし…ま、まふゆに悪いことでも…した…かな、?…もしそうなんだったら…直す…よ、?」
「それに……わたし…まふゆのこと…」
「…私、奏に「好きになって」なんて言ってない」
言い訳の様につらつらと出てくる薄っぺらな言葉をバッサリと切るように彼女は吐き捨てた
「……そ…っ、か、」
「……それじゃあ、…うん、わかった。…わたし、帰るね」
なにかが溢れるのを彼女に見せないため、お金を置いて逃げるように店から出ていった
「…っ、」
視点→まふゆ
外は雨が降っているのが見えた
そんな中、奏はそれを駆けていったのが見えた
「…ごめんね。」
届かない言葉を呟いた
こんな事を後から言ったとしても、彼女の心は癒せない
机の上に無造作に置かれたお金を見る
それを見ると、ここに入ってお互い一個ずつ飲み物を頼んだだけなのにそれを上回る値段が置いてあるのが分かる
「…」
こういう気を使える所が彼女のいい所
「…私とは、正反対」
そうとだけ呟くと、席を立ち、会計をしてから外へ出た
「…雨、強くなってる」
「……まぁ、いいや。」
独り言を呟きながら、昼なのにくらい空の中、一人家に帰っていった
「…ただいま。」
「おかえりー…って、!まふゆ!!なんでそんなに…!!折りたたみ傘は?!」
「……あー、ちょっと、昨日友達に貸しちゃって…」
「…そう、お風呂入ってなさいね」
心配するように話す母親の横を通り、脱衣所に向かおうとする
「…貸さなくていいのにね」
「…え、?」
冷たく放たれたその人からの言葉にすこしなにかがつっかえた
「…試験も控えてるんだから、風邪ひいたら困るじゃない、その友達も、まふゆのライバル何だったら、風邪引いてもらったほうが楽だと思うの。」
「……そう…だね。」
そんな話をしながら、その日は適当に過ごした
いたって、いつも通りに。