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「ねぇ、BLのこともっと教えてよ。」
男はそう言うと、僕の顔に自分の顔を近づけた。
Episode3
僕は咄嗟に、その男の唇を手で塞ぐ。
何が起こっているのかわからない。まさかこの男、僕にキスしようとしてた?
「な、なにしようとしてるの?」
「キスだけど。」
さも当然かのように言う。
「なんで?普通にやめてほしいんだけど」
「いや、男とするのってどういう感覚なのかなって」
この男、見覚えがある。やけにクラスでモテている七薙 星汰だ。距離感のおかしさからビッチなんて呼ばれてるけど、顔がいいからか何故かモテている。
そうとわかれば話は早い。とりあえず今はこの男から離れなければ。
「そういうのはお遊び感覚でやることではないと思うよ。」
僕は素早くBL小説を鞄に入れ、立ち上がり背負う。
「あれ、もう帰るの?」
「うん、用事があるからね。」
そして素早く教室の後ろドアに向おうとしたその時、腕を引っ張られ、
そのまま僕の唇は、七薙の唇と重なった。
「ん…」
突然のことに動揺が隠せない。
ようやく七薙が僕を唇から離すと、真剣に僕の目を見つめる。
「もう一回したい。お前とのキス、めっちゃ良い。」
「は?」
七薙はそう言うと、僕を抱き寄せ、そのまま教室のロッカーへと追い詰める。
そして僕をロッカーの上に座らせると、食らいつくように僕にキスをした。勢いに負けて、そのままロッカーの上に寝てしまう。それでも七薙は離さなかった。
何度もキスをされ、抵抗する気力も起きなかった。
僕は七薙にされるがままになってしまった。