《ヒーローのたまご》
私たちはそう呼ばれることが多かった。
それはとても不快で、子供であることを自覚させられる言葉だった。
私は違う。
私は弱くなんかない。
私は違うのだと証明しなくてはならない。
私は決して弱くなく、同等ではなく、神と称えられる存在でなくてはならない。
そのためならば、私はこの心臓を差し出そう。
そのためならば、私はこの個性を差し出そう。
そのためならば、私は私になろう。
私は、称えられることだろう。
私は救世主だと。
私はヒーローなんぞで終らない!
私は未来永劫、語り継がれる存在となるのだ。
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