「ここ最近相談来ないですね〜」と石動がスマホを見ながら言った。
それもそのはずやはり『心霊研究所』はどこか正直胡散臭い。するとリアが「言ってなかったけど相談なんてほとんど心霊、超常現象に関係ないものばっかりだよ。ボクそういう相談はすぐに詳細を聞いたら断ってるし。」そう言って本をペラペラと読んでいた。
「え?!じゃあその、収入とかは?」と石動がスマホを触る手を止めた。「あ〜ほぼ無いに等しい。まぁ父さんが残してる貯金とか大学からも『森山光明教授の引き継ぎ』って形で大学に教授として席があるから。」とまた爆弾発言をした。「は???リアさんって教授なの?!その感じで?!」とまた石動は驚いた。
「いや!!そこ?ってか石動くん普通に思った事言うようになったよね?!前もこの研究所のこと胡散臭いって言いかけたし!」とリアは激しめのツッコミをした。
「あ、バレてたか…」と小声で呟いてすぐに話を変えた「でも大学行って無いですよね?講義とかも…」と石動が言うと「それは向こうが来なくていいって。まぁ気を使ってるんだろうね。父さんの件もあるし。」それを聞き少し腑に落ちない石動だった。
すると、『ピンポーン』玄関のチャイムがなった。「お!そう言ってると早速相談者だよ!石動くん行って!」とリアは石動の背中をグイグイと押した。「はーい今行きます。」と石動は玄関を開けた。玄関に立って居たのは目を奪われるほどの美人。黒い髪にどこか怪しげな赤い目。石動はその美しさに少し固まってしまった。全く部屋に通さないのを不思議に思いリアも玄関に来たがリアは少し怪訝そうな顔をして「あの、相談者さんですか?」と聞いてすぐさま女性が「はい、助けてください!妖怪に狙われているんです!」と突拍子も無いことを言った。『妖怪』と言うワードが入ってるにも関わらずリアは「ごめんね、あなたの相談は受けれ…」と言いかけていた時に石動は「あ!相談ですね!どうぞ上がってください!汚いところですけど!!」と女性を案内し始めた。リアは驚きと「汚い」というワードに引っかかっり石動をジトッと睨んだ。
女性を比較的綺麗なソファーに座らせ2人は奥の台所に行き「なんで断ろうとしたんですか?!困ってる方しかも妖怪って!」と石動が問い詰めるとリアが「いや〜ね〜。確かに妖怪って彼女言ってるけどさ…なんか違う気がして。」となにか濁したようにも聞こえる言い方をしている。続けて「まぁわかった。とりあえず聞いてみようか。」と女性のものへ戻った。
「それで、まずお名前は?どう言った相談で?」とリアが質問した。
女性は「みよ、とだけ…」とフルネームを言うのを渋った。そして「相談は毎日夜仕事から帰ると後ろからつけられているんです。それで意を決して振り返ると誰も居なくて…毎日怖くて仕方が無いんです…」と、みよは涙ぐみながら言った。リアはまた少し怪訝そうな顔をして「名前は、まぁいいよ。知る必要は無いし。んー、見えないストーカーか…」とリアは考え込んでいる。すると石動が「困っているのなら調査しましょうよ!」と元気そうに言った。先程から石動の熱量が変だ。でも理由は簡単で『美しい女性の頼みは断れない』ただこれだけ。
リアは渋々と石動の熱量に推され「わ、わかったよ。みよさん今日はまだお昼ですので明日夕方にまた来てください。夜一緒に帰路を調査しましょう。」と伝えみよは「ありがとうございます。」と深々と頭を下げて研究所を後にした。
みよが帰り少ししてリアが怒ったように「石動くんね〜!!今日だけだよ!!あんな対応して!ボクは今回の相談は乗りたくなかったんだから!」とまくし立てた。「でもなんで…」と聞こうとした時また玄関が開く音が聞こえた。
「リア、居るか?」とスーツを来たメガネの男性が入って来た。リアが「ゲッ!」と言って如何にも面倒な奴が来たという顔をしている。「あの、どなたですか?」と石動が聞くと「あれ?助手さん雇ったの?しかも学生さん?!お金無いのに?あ、ごめんな、俺はこういうものです。」そう言って男性は警察手帳を見せた。すると石動は驚いて「え?!警察?!リアさんあんたまさか…」とリアに視線を向ける。そしてリアが嫌そうに「こいつはボクの同級生だよ…何?またなんかお説教?」
男性の名前は、日陰 陽 (ひがげ よう)
リアとは中学校から何かと浮いていたリアを気にして話しかけてから一緒に行動するようになって現在も交流がある。現在は警察庁刑事局の新人刑事だ。
「リアさん友達居たんだ…」とボソッと石動が呟くとリアはまたジトッと睨んだ。「んで、なんの用?言っとくけど勝手に事故現場の捜査とかは今回してないからね。」とリアが言うと日陰は「それなんだけど、今回はリアの助言が欲しくてな。詳細はこれを見てくれ。」と日陰は1枚の紙を見せた。
内容としては、近頃近隣で女性が次々と不可解な死を遂げている。遺体は必ず『下腹部が裂けとある臓器が無くなっている』と言った状態だ。一見するとはるか昔に起きた「切り裂きジャック事件」を模した猟奇的殺人にしか見えないがもうひとつ不可解と言われる理由が遺体には血痕、出血した後が無く裂けて臓器が抜けたようになっていることだ。
リアは「うーん。抜き取られた臓器ってもしかして子宮?」と聞いた。すると日陰は「そうだよ。やっぱりなんかわかったのか?」と立て続けに「今回のことに協力してくれたら俺個人からちゃんとお代は払うからさ。」と言うと「乗った!!興味あるしそれとさっき女性が相談に来たんだけど、どうやらその事件と関係ありそうだしね!」とリアはいつものように父の形見の白衣を着て「さ!調査に行くよ!まずは事件現場だ!」と言って準備を始めた。
続く
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