コメント
3件
syaさん…優しいですね…だけどknさん、syaさんと会って久しぶりにゆっくりしたかったのかな?と思いました…まじで見てて楽しいです!!これからも頑張ってくださいね💪
?「乾杯ー!」
忘年会という名の飲み会が始まる。こうしてサークルの皆んなと何かする機会は減るだろう。
br「knー!乾杯ー。」
kn「はいはい、乾杯。」
br「なんでshk連れて来なかったの?」
kn「こんな酔っ払いどもの所になんか、絶対に連れて来ない。」
br「過保護!親バカ!束縛野郎!」
kn「…お前、もう酔ってんの?」
na「実は乾杯前から飲み始めてました。」
馬鹿だなぁーと半笑いして、naに頼んだとbrを全て任せる。俺は料理をつまみながら皆んなの話を聞いていると無性にshkに会いたくなる。
?「kn先輩もそう思いますよね?」
kn「うーん、どうだろう。」
?「あー、先輩絶対に話聞いてなかったですよね?」
あー…無理だ。酔った勢いでボディタッチしてくるのとか好きじゃ無かったら本当に最悪。俺は優しくその子の手をどかして席を移動する。
kn「はぁー…こんな場所に絶対に呼べる訳ない。」
周りを見ればすでにできあがってる人もチラホラ。俺は重くため息を吐く。
na「あれ?まだ始まったばかりなのに疲れてません?」
kn「はぁー…nか。まぁ、楽しいんだけどなぁ…」
na「あー…先輩モテますもんね?」
kn「本当、俺のどこがいいんだろうな?」
na「shkに聞いてみたらどうですか?」
kn「へ?」
na「あいつ、意外と素直な所あるんでもしかしたら聞けるかも知れないですよ?」
そう言い残して別の席に移動するna。果たして本当に答えてくれるだろうか…。今日少し早めに抜けて家に行けるか聞いてみようと携帯を取り出し電話をかける。
sh『kn?』
kn「もうご飯食べた?」
sh『食べたけど…あれ?飲み会じゃ無かったっけ?』
kn「真っ最中ですが、shkの声聞きたくなったからかけた。」
sh『…んだよ、それ。』
kn「あれ?それは嬉しい反応?」
sh『うるせー…。ほら俺なんかと電話してないで皆んなと話してこいよ。』
kn「ねぇ、今日早めに抜けるからさ、抜けたら家行ってもいい?」
sh『…別にいいけど。』
kn「ふふ。じゃぁ、また家向かう時に連絡する。」
sh『わかった。じゃぁな。』
電話が切れる。俺はにやけた口元を抑える。だって、電話越しでもshkが嬉しそうにしてたのがわかる。
あー、幸せだなぁって思ってたのに…
就職活動に専念していると自然と忙しくてshkとの時間が中々取れずにいた。夜電話してても俺が寝ちゃったり、ご飯の約束も守れない事が多くなった。
kn「はぁ…だめだ。何してんだ、俺…。」
shkに寂しい思いをさせてるはずなのに“大丈夫だから”と、俺の事を思って言ってくれる。
kn「…無理してるんだろうな。」
俺はアプリのスケジュールを確認する。びっしりと詰まったその画面に一つだけ空きがある。そう、shkと約束している日だ。この日だけは必ず守らないと…。
kn「なら、前倒しで頑張るしかないよなっ!」
俺は携帯をポケットにしまうと鞄を持ち歩き出す。shkの為にもここで一踏ん張りしなきゃと、俺は意気込んでいた。
約束の日が来た。無事にshkとの約束を守る事が出来て嬉しいはずなのに、何故か体が重い…布団から出て準備をしなきゃいけないのに全く体が動かないのだ。
kn「くそ…絶対に…行かないと…」
俺は無理矢理ベッドから出ようとしてそのまま床に落ちる。体が重い…熱い…何だか意識も朦朧としている気がする…
kn「これ、は…ダメかも…shkに…れん…ら…」
……ポーン、ピーンポーン
kn「!?」
俺はインターホンの音で目が覚める。携帯を取り画面の時刻を確認する。
kn「16時!?」
待ち合わせからもう3時間も経っている。通知にはshkからの連絡がたくさん送られてきていた。 俺は急いでshkに連絡をする…
コールが続く…出てくれと願っているとコールが鳴り止む。
kn「shk!!」
sh『kn…』
kn「ごめんっ!本当にごめんっ!今どこ?」
sh『俺の事はいいから…っ、knは大丈夫なのか?』
kn「shk……泣いてる?」
sh『泣いてない…。それよりkn疲れてるんだろ?今日はもうゆっくり休んで。』
kn「待って!shk今から会えない?」
しばし沈黙になる…鼻を啜る音が微かに聞こえる。間違いなくshkは泣いている…。
sh『ごめん…今日はもう帰るわ。また、違う日にゆっくり会おう。』
kn「shk!」
一方的に電話を切られる。俺は少しふらつきながらも軽く身支度を整えて部屋を出る。すると玄関に袋がぶら下がっていた。
中身を確認すると、栄養ドリンクや食べ物などが沢山入っている…。
kn「そうだっ!さっきインターホン…」
俺は思い出す。起きた時、確かにインターホンが鳴っていた。あれはきっとshkに違いない。
kn「shk!!」
まだ近くにいるかも知れないと急いで辺りを走り回る。呼んでも返事が返ってくる事はなくそれでも必死にshkを探す。
kn「くそっ!shk…っ、うわっ!」
俺は足がもつれてその場に転んでしまう。頑張り過ぎて、ろくに食事も取っていなかったのもあり、体全体に力が入らずにいた。
kn「…shk…。」
携帯で何度もshkにかけるが、出る気配は無い…。俺はゆっくりと起き上がり家に帰ることにする。
その間も連絡してはいるが出る気配はない…。shkの家に行くか考えるが、この状態じゃきっと辿り着けずに終わってしまうだろう。
なんとか家に着きドアノブにかかっていた袋を持ち中に入る。中身を広げていくと紙が一枚入っていた。
“就活大変そうだけど、あんま無理すんなよ。俺の事はいいから今はそっちに集中して。”
恐らく外で書いてたんだろう、少し字が震えていた。俺はその紙を抱きしめて涙を流す。
kn「…俺、何やってんだ…。大丈夫な訳ないだろ…」
しかし、 何度も鳴らしたshkへのコールは一日中繋がる事は無かった…。
続く。