テラーノベル
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「花月、苦手なところまとめておいた。」
劉磨さんから渡されたノートは、かなりぎっちりと書かれていた。この量…本当にどうにかできるかな……。
「国語は古典と漢文。数学はほとんど全部。英語は長文。社会は歴史全般、理科は化学と生物。どう考えても、全教科を良い点数取るのは難しいかも……。」
「やっぱり……。」
「でも、逆にこれだけ分かっていなければ教えるのは楽ですよ。知識を埋めて慣らしていけばいいので。」
「花月、劉磨が固まってる。」
「とにかく、帰ったら勉強漬けですね。対策ノートは作りますけどそれだけじゃダメなので。」
「作るって言っても時間ないんじゃない?」
「大丈夫だよ。授業聞きながらでもノート作れるから。」
「なんか花月が気の毒に思えてきた。」
「授業内容はもう昔勉強したところだから全然平気だよ。役に立てることの方が嬉しい。」
どの授業もテスト前の対策授業だったため、思っていたよりも早くノートを作り終えた。これをまた1からすべて教えるって考えると疲れそうだけど。
「劉磨さん。これ、対策ノートです。」
「もうできたのか…!?」
「簡単にしか作ってないから、もちろん問題こなしていかなきゃいけないけどね。基本的な公式とか用語は全部書いてあるよ。」
「今日はこのまま帰ったら花月はずっと劉磨につきっきりなのか……。僕、帰りたくないな……。」
「俺がいるよ……。」
「聖……僕が一緒にいてあげるからね。」
本当に2人は仲がいいな。
「みなぎってきたぞー!」
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