パパと凸にーがいなくなって1日がたったすっぽりと片鱗すら消えてしまったのにいまいち実感がない。
おどろく何しようとしてたんだっけ。
、、、頭が痛い
体を起こすのがつらい。
熱、、、あるのかな
うたえもん面倒見てくれるのかな
さもにー遊んでくれるのかな、、、
パパと凸にーは何してるのかな、、、
そんなことを考えているとうたえもんの声が廊下越しに響く
「おどろくさん?もう朝だよ?」
声が、、、出ない
正確には出てるんだろうけどいつもほど大きな声は出ない
「おどろくさん?入るからね?」
ガチャと扉が開く
なんかどうでも良くなってしまいただ呆然と天井を眺める
たったそれだけなのに視界がぐわんぐわんしてる。
「おどろくさんおはよ」
「、、、おはよ」
「体調悪い?」
こくんと頷くとうたえもんがそっと額に手を当てる。
「あっつ!?体温計取ってくるからちょっと待ってて」
「はいおどろくさん体温計持ってきたよ。測りな?」
「、、、うん」
ぼ〜っと体温が上がっていくのを眺めている
ピピピっと電子音がなる
「37.9、、、今日は大人しくしてよっか」
そう言われるとなんだか体調が悪い気がする
「うたえもん、、、構って、、、?」
「少しだけね。僕だって暇じゃないんだからね?」
「、、、うん」
ーーーーーーーーーーーーーーー
あれから1週間ぐらいがたった。
何とか体調が元に戻って勉強に復帰出来た。
けどパパも凸にーもいない
あるのは孤独だけ
むしろあると言っていいのかすら謎なまま。
うたえもんは前よりパソコンをカタカタしているし、さもにーは見回りに行ったり、けが人の手当をしている。
誰もおどろくを構ってくれない。
誰もそばにいてくれない
ただただ暇つぶしに各イラストによって紙を浪費するだけだった。
お人形遊びもお絵描きもゲームも
全部全部飽きた
戦争が本格化してから公園に遊びに行くことすらできない
さもにーにお願いしてみるけど、おどろくさんには刺激が強すぎるそう言われる。
遊んで欲しい
遊びたい
誰かと一緒にいたい
あーあ
やることなすこと全部だめ
誰も構ってくれない
だからこんな日々終わらせよ、、?
おどろくこんなの幸せじゃない
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こんな生活から1年がたった。
もう何度も読み返した絵本や漫画を読む。
あー暇
あるのは勉強だけ。
もう何をどう楽しめばいいかなんて私には分からない。
コンコン
と扉を叩く音がする。
誰か来てくれるのかな、、、?
うたえもんかな?
さもにーかな
それともパパたちかな?
「おどろくさんちょっとこっち来れる?」
そこにはおどろくが最後見たよりお兄さん感のましたさもにーがいる
「さもにーどうしたのだ?」
凄く嬉しかった
久しぶりに話せたことが。
「おどろくさん多分喜ぶよ?」
さもにーの大きな手に引かれて廊下の奥の方の部屋の前に連れていかれる。
凸にー達を見送った日よりはるかに弱い力で握られている。
そしてうたえもんの目の前の部屋の扉の目の前で止まる。
「ノックしてご覧?」
「、、、?おどろくノックしていいの?」
「大丈夫。」
コンコン
っとノックをして扉を開けようとする
おどろくは背が高くないからギリギリドアノブに手が届かないからさもにーが代わりに開けてくれる。
______そこには
「お久しぶりですね。おどろくさん」
多分おどろくの救世主になってくれそうな、、、
「しぇいどしゃん!!!」
しぇいどさんがいた。
「じゃあしぇいどさん任せるね。俺は見回りに行くので」
「分かりました」
そう言ってさもにーは部屋から出ていくのだった。
「しぇいどしゃん!しぇいどさん!!」
久しぶりに誰かと入れることが凄く嬉しかった。
ずっとずっと
暗い部屋の中にいたおどろくにとっての唯一の希望の光。
きっともう。
寂しくない。
「ここには何も無いですし、おどろくさんのお部屋にでも行きます?」
「うんっ!!」
事態は少しづつ好転しているのかもしれない。
きっと。
コメント
3件
前の過去編から色んな言葉や細かい動作が追加されてて 読み比べも出来て面白いです!!!!!!(前回の過去編で考察させて頂いた元夜菜です)
続きが見れて嬉しい❗しぇいどさん登場❗