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やっほー!!
私涼葉!
今日はお祭りに行くから浴衣に着替えたの!
(数十分前)
翔
本当にこれでいいの?
今の時代の浴衣はパステルカラーで華やかな浴衣が多いのに。
涼葉
私はこれがいいの!
雪芽さん(翔の母親)の浴衣!
翔
そっか。
愛娘の涼葉が選んだ浴衣は僕のお母さんがきていた浅葱色で白い月下美人の柄、にベージュの帯、そして青色のガラスで出来た小ぶりな花のの装飾が着いた帯締めと下駄のセットだった。
(現在)
涼葉
お父さん!
着替えたよ!
翔
良く似合ってるね。
それじゃあ髪の毛も可愛くしようよ。
僕が結ってあげる。
そうしてお父さんが持っていたのは1番大切にしている雪芽さんの月下美人のかんざし。
手馴れた手つきで私の髪の毛をお団子にして簪を刺した。
翔
…出来た。
かわいいよ、涼葉。
涼葉
このかんざしってさ、お父さんが1番大切してるでしょ?
良いの?私が使って。
翔
僕が形見として大切にしているよ。
お母さんを忘れることがないように、僕がまた自我を失わないように。
でもね、涼葉みたいな美人さんに使ってもらえてこのかんざしも喜んでると思うの。
これだけ言わせて?涼葉をお母さんに重ねているわけでは決してないよ。
お父さんも萌葱色の浴衣に着替えるとお祭りの会場にふたりで向かった。
色んな屋台があってワクワクする。
私は射的の景品として並んでいたお父さんに似た白くて紫の目で黄緑のリボンを付けたテディベアに目を惹かれた。
翔
あのくまさんの人形気になる?
涼葉
うん、お父さんみたい。
取って?
翔
ふふ、分かった。
お金を払い、銃を構えると一瞬にして親の雰囲気から仕事中の暗殺者の雰囲気になる。
圧倒的な集中力と狙いでくまのぬいぐるみを取ってもらった。
ひとしきり屋台を回って見晴らしの良い場所で花火を見た。
翔
綺麗…
僕もね、4歳くらいの時にこうやってお母さんと一緒に花火を見たの。
僕はその時疲れちゃって最後の大きな花火を見る前に寝ちゃってさ…
あれ以来お母さんと花火を見ることは叶わなかった。
涼葉
お父さん…
雪芽
(お盆だから翔と花火を見に来たの、全く翔ったら私の事思い出す度に涙脆くなっちゃて!
でも、翔も精神的に成長しているのね…)
涼葉
そろそろフィナーレだねってお父さん?!
めっちゃボロ泣きしてない?!
はいハンカチ!
翔
あはは、娘の前でボロ泣きなんて情けないなぁ…
涼葉
雪芽さん、きっといるよ!
(in天国)
雪芽
私の息子、なんて優しいのかしら…
涼葉ちゃんも!
ハンカチ渡しちゃって…!
雪人(涼葉ちゃんの父親であり雪芽さんの弟)
ほんとだよね、2人共優しい子に育っててよかったよ。
姉さん。
(in現世)
涼葉
花火綺麗だったー!
お父さんがボロ泣きし始めたのはびっくりしたけど…
翔
もうっ涼葉ったら…
ふふ、ハンカチ、ありがとうね。
泣いたらお腹すいちゃった。
中途半端に食べてたから涼葉もお腹すいちゃったよね?
涼葉
うん、中途半端にお腹すいてる。
翔
ファミレス行こっか。
#創作
コメント
1件
読了しました〜!🥀 今回、涼葉ちゃんが雪芽さんの浴衣とかんざしを身につけて翔くんとお祭りに行くの、すごく切なくて温かかったです。翔くんが射的で一瞬で暗殺者の顔になるギャップ、めっちゃ好きです…! 最後ボロ泣きするところも、娘にハンカチ渡されるの、いい親子関係だなあってじんわりきました。天国からの雪芽さんのツッコミも可愛くて、好きな回でした🌙