コメント
6件
眠り姫の逆展開みたいな。楽しみ。
やだーーめめー!!!あべちゃんを忘れちゃダメじゃん!!
めめが収録中の事故で搬送されたという一報が入った。
タイにいた康二はビデオ通話を繋ぎ、メンバーみんなが病室に集まった。
頭を打ったので精密検査を受けたが、幸い大きな異常は認められず、命に別状はないという。
怪我はしているが、日にち薬だと。
ただ頭を打っているので、目が覚めたら情報が混乱していたり、抜け落ちがあるかも知れない。わかりやすい自分やメンバーの名前などから口に出して整理してあげてと。
あとは、念の為数日入院して頭部の経過を見るとの事だった。
めめは処置のために麻酔を受けたので眠っていたが、みんながいる前で目を覚ました。
💛「目黒」
照が声をかけ、みんなが近くに集まる。
🖤「……」
💛「俺たちのこと、わかるか?」
🖤「えっと……岩本くん」
自分がグループのメンバーで、そのメンバーが今駆け付けている事、それが誰であるかをめめは少しずつ口に出した。
🖤「岩本くん、ふっかさん。ラウール、しょっぴー。康二、………」
一度は安堵していたみんなの表情が凍った。
🖤「えっと……舘さん、佐久間くん。あなたは……?」
💚「…俺のことだけ、わからないの?」
🖤「うん……」
めめの表情からも冗談を言っているとは思えない。
それは俺だけが、めめの人生の中で赤の他人になってしまった瞬間だった。
💜「ちょっと出ようか、阿部ちゃん」
静まり返った病室にふっかの声がして、支えられながら病室を出る。
冷静を装っていたつもりだったけど、顔面蒼白だったらしい。
💜「あの…ほら、時間がたてば思い出すかも知れないからさ、ちょっと様子見よう」
💚「うん……」
ふっかは家まで付き添って今日は泊まっていくと言ってくれたけど、結局2人とも眠れぬ夜を過ごした。
やっとウトウトして、また目が覚めた時、隣にいたふっかがいない。
リビングで誰かと電話しているようだ。
💜「今やっと寝て。どうだった?……そう。復帰してもしばらくはそれらしく振る舞ってもらうしかないか」
そう聞こえた。
ふっかが戻ってくるようだったので、急いでベッドに戻って目を閉じ、ベッドの揺れで目を覚ました事にした。
💜「ごめんな、せっかく寝られてたのに」
💚「大丈夫、ちょっと回復した」
💜「バカお前、俺をなめんなよ。そんな顔してバレバレなんだよ」
ふっかはそう言って俺の頭を撫でる。
💜「俺の前では我慢しなくていいから」
💚「はは…ふっかには隠し事できないね」
次の日オフなのをいいことに思い切り泣いて、朝日が昇ってから腫れ上がった目のまま昼まで寝た。