〜前書き〜
こんにちは、雪夜です。前回はほとんど純也視点で書いていったのですが、今回は優也視点で前回の話を書いていこうと思います。同じ内容になってしまいますが、楽しんでくれると嬉しいです。
それでは、本編どうぞ。
〜本編〜
少し肌寒い空気が流れる朝、俺は純也と学校に行きたくて純也の家に足を運んでいた。どんな反応をするのか楽しみだな。ワクワクしながらインターホンを押す。
\ピンポーン/
「、、、あれ?」
\ピンポーン/×3
反応無し。この時間ならまだ家にいるはずなんだけど、、、諦めがつかず、インターホンを押し続けたらイラついた口調で返事をする純也の声がした。
『誰?!』
「え、あ、、、なんかごめん、、、」
『えっ、優也?』
ビックリさせたようだ。まぁ、そりゃそうだよな、、、小さい頃しかこういうことしなかったからな、、、懐かしいと思いながらも最初イラついた口調だったのが気になる。だいたい原因わかるけど、、、
「もしかして、さっきまで寝てた?」
『うん、、、』
「あー、じゃあ仕方ねぇよな。俺もよくそうなるからさ 」
『へぇ、、、って、なんで家来たの?』
「迎えに来た。、、、ついでに朝飯作ってくれねぇか?」
『食べてこなかったの?』
「まぁね、無理ならいいよ」
『無理じゃないからいいよ。鍵開けるね』
お許しを貰ったので、鍵を開けて中に入る。
「お邪魔しまーす!」
「、、、え?」
あ、、、やべ、、、鍵もってんのバレる、、、?純也と付き合い初めてすぐ、俺は勝手に合鍵を作ったのだ。もちろん純也は知らないのでバレたらまずい。 いや、なにか聞かれたら上手く言い訳をすればいいだけだ。
「ねぇ、、、鍵、、、開いてた、、、?」
やっぱり聞くよな、、、とりあえずベタな言い訳をしておくか。
「うん?開いてたよ?不用心だなぁ、ちゃんと閉めろよ?」
「う、、、うん、、、」
なんとかなった気はする。だが、純也は腑に落ちないようで考え込んでしまっている。問題ない。純也のことだ、色々考えて最終的には”もし本当なら疑うのも気が引ける”ってなるだろう。朝食を食べ終え、支度するために部屋に戻って行った純也を目で追って姿が見えなくなったことを確認する。
「なんとかなったぁ、、、どうしよっかなぁ、これ、、、バレる前に隠すべきなんだろうけど、、、うーん、、、」
しばらく鍵を指で撫でながら考えていると純也が戻って来たので慌てて制服のポッケにしまう。
そして、授業が終わったあと、純也と二人きりになった
「いやー、今日の授業めんどくさかったな」
「そう言われても、、、クラス別だから知らないよ」
「あ、そうだった」
「もー、、、」
光があまり届かない夕方の生徒会室の窓際に純也とくっついて座った俺らは今日のことを話した。たわいのない話、話尽くして少しの沈黙が訪れる。そんな状況なのに
「いいなぁ、、、」
「なにが?」
頭の中で考えたことに対し、嫉妬してしまって口に出てしまった言葉に反応を見せた純也の疑問に答えないのは気が引ける。
「純也と同じクラスのヤツらが羨ましい」
「そう?」
「だって、純也と一緒に授業受けて、昼休み一緒に弁当食べたり遊んだりしてるだろ?俺もそうしたいな〜って」
こんなことに嫉妬していたなんて、純也に気づかれたらなんて思われるか怖くてたまらない。合鍵だって、もしバレたら、、、
「でもさ、優也は僕と一緒に登校して、放課後はこうやって二人きりで話して、一緒に帰るでしょ?」
「でもなぁ、、、それとこれとでは一緒にに過ごしてる時間が違うだろ?同じクラスならたくさん一緒に過ごせるのになぁ、、、」
とまらない、一度話すと止めたくても口が勝手に動く。
「何言ってんだか、僕と優也は小学校の時から一緒でしょ?それより長く一緒に過ごしているとしたら家族だけだよ」
あ、、、
「、、、確かに、じゃあ、やっぱり一番は純也だな」
少し強引にギュッと抱きしめた。離したくなくなるような暖かさが広がっていく。もう二度と、渡さない。誰にも渡したくない。
「え、、、」
「ん?どしたの?」
急に声を出した純也が気になって訊ねてみるとなにか見てはいけないものを見たかのように顔を青ざめて一点を見つめていた。
まさか_________
「あ、、、いや、、、なんでもない」
「ふーん」
みられた、、、?
合鍵、、、ばれた、、、?
そんなわけないよね?
あぁ、だめだ
歯止めが利かなくなる、、、!
「あ、そろそろ帰るか。これ以上遅くなったら学校から出れなくなるし」
これ以上、純也と一緒にいたら、、、
「そ、だね、、、 」
帰るとき、純也の様子がおかしかった。まだ今朝のことを気にしているのか、それとも、さっき見てたものが気になっているのかと思って黙ってたけど、変に手を出さない方がいっか。
だって、、、
「嘘がバレたら、大変だもんな、、、」
俺は、、、
「あー、、、もう無理だ、、、」
あいつを奪われたくない
〜次回へ続く〜
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