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Ruka
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てのひらくるくる
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#雑談
Ruka
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お疲れさま、雨月さん!第9話読んだよ〜。 日常のほのぼのパートと、過去の謎がじわじわ混ざってくる感じ、すごく好き。特に、きょーさんに捕まった後の笑い声や、中庭でのらっだぁとの会話の空気感が自然で、キャラの距離感がいいなって思った。 ペンダントのフラッシュバックで「絶対に離さないで」がらっだぁの口からも出てくるの、胸がギュッとなった…。まだ顔が見えない母親の声も気になるし、らっだぁと過去に何か繋がりがあるってことだよね?次が待ち遠しい🔥
朝食を食べ終わったあと、僕は食堂を出て、廊下を歩いていた。
昨日の魔物のこと。
ペンダントのこと。
そして、頭の中に響いた声。
どれも気になって仕方がない。
pn「……大丈夫だから、か」
誰の声だったんだろう。 思い出そうとすると、頭の奥が少し痛む。
でも、顔だけはどうしても思い浮かばない。
僕は首を振った。
pn「考えても分からないか……」
そのまま歩いていると__
kn「ぺいんとくん」
pn「ん?」
後ろからコンちゃんに呼ばれた。
振り返る。
コンちゃんが小さな箱を持って立っている。
pn「どうしたの?」
kn「ちょっと手伝ってほしい」
pn「僕に?」
kn「うん」
コンちゃんが箱を開ける。
中には、よく分からない器具がいくつも入っていた。
pn「……何これ」
kn「実験道具」
pn「それは見れば分かるよ」
kn「じゃあ、問題ないね〜」
pn「いや、何の実験なの?」
kn「それは秘密」
pn「また?」
コンちゃんは楽しそうに笑った。
kn「でも危なくないよ」
pn「本当に?」
kn「たぶん」
pn「たぶん!?」
思わず声が大きくなる。
すると、廊下の奥からきょーさんの声が聞こえた。
kyo「コンタミー!」
kn「……」
kyo「ぺんさん連れて何かやろうとしてへんやろな?」
kn「……」
pn「コンちゃん?」
kn「逃げよう」
pn「え?」
コンちゃんが僕の腕を掴んだ。
pn「ちょ、待って!」
僕たちは走り出した。 後ろからきょーさんの声が響く。
kyo「待てや!」
kn「ぺいんとくん、こっち!」
pn「なんで僕まで!?」
廊下を曲がる。 階段を下りる。
そのまま二人で走っていると__
前から誰かが歩いてきた。
ru「……?」
pn「あ」
kn「あ」
レウさんだった。
両手には籠。 中には野菜がたくさん入っている。
ru「二人とも、何をしてるの?」
kn「逃走中」
pn「巻き込まれました」
ru「……なるほど」
レウさんは後ろを見る。
すると。
kyo「コンタミぃぃぃ!」
きょーさんが走ってきた。
レウさんは少し考える。
ru「じゃあ、俺はこっちに行くね」
pn「え?」
レウさんは何事もなかったように横を通り過ぎた。
pn「レウさん!?」
ru「頑張ってね!」
pn「助けて!?」
レウさんは笑いながら去っていった。
その直後。
きょーさんに捕まった。
kyo「捕まえたで」
kn「……」
pn「僕は悪くないです」
kyo「分かっとる」
きょーさんはコンちゃんを見る。
kyo「で?」
kn「……」
kyo「何をしようとしてたん?」
kn「実験」
kyo「何の?」
kn「秘密」
kyo「……」
きょーさんが無言でコンちゃんの頭を掴む。
kn「痛い痛い」
pn「……」
僕は思わず笑った。
昨日までの緊張が嘘みたいだった。
そんな僕を見て、きょーさんが少し笑う。
kyo「まあ、元気そうで何よりや」
pn「え?」
kyo「昨日からずっと難しい顔してたからな」
pn「……そんなに?」
kyo「そらもう」
きょーさんが自分の顔をしかめる。
kyo「こんなん」
pn「そんな顔してた?」
kyo「してた」
kn「してたね」
pn「コンちゃんまで……」
また笑いが起きた。
そのとき。
廊下の向こうから、みどりくんがふわふわと飛んできた。
md「ナニシテルノー?」
kyo「コンタミ捕まえた」
md「オー」
みどりくんはコンちゃんを見る。
md「ツカマッタ?」
kn「うん」
md「ザンネン」
kyo「お前もそっち側かい」
みどりくんが楽しそうに笑う。
僕もつられて笑った。
――その日の昼。
僕は館の中庭にいた。
昨日の騒ぎがあったから、今日は森には近づかないことになっている。
中庭には小さな花壇があり、色とりどりの花が咲いていた。
僕はベンチに座って空を見上げる。
pn「……平和だな」
昨日、魔物に襲われた。 今朝もペンダントが熱くなった。
なのに。
こうしていると、それが全部夢だったように感じる。
すると__
rd「何してんの?」
pn「らっだぁ」
後ろかららっだぁが顔を出した。
手には飲み物を二つ持っている。
rd「はい」
pn「僕に?」
rd「うん」
pn「ありがとう」
受け取る。 冷たい飲み物だった。
pn「おいしい」
rd「よかった」
らっだぁも隣に座る。
しばらく二人で空を見上げた。
静かな時間。
でも、 なぜか少し気まずい。
pn「……」
rd「……」
pn「……あのさ」
rd「ん?」
pn「昨日のことなんだけど」
rd「うん」
pn「僕が聞いた声」
らっだぁがこちらを見る。
pn「大丈夫だからって言ってた声」
rd「……」
pn「らっだぁの声に、少し似てた気がする」
らっだぁが固まった。
rd「……俺?」
pn「うん。でも、違うと思う」
rd「なんで?」
pn「だって、あの声は……もっと昔に聞いた気がするから」
自分で言っていて、不思議だった。
僕が昔のことを覚えていないのは、今に始まったことじゃない。
魔女狩りから逃げるまえの記憶もところどころ曖昧だ。
それでも。
あの声だけは、何故か胸に残っている。
rd「……」
らっだぁはしばらく黙っていた。
やがて
rd「俺もさ」
pn「うん」
rd「ぺいんとに初めて会ったとき、変な感じがしたんだよね」
pn「変な感じ?」
rd「うん」
らっだぁは空を見上げる。
rd「初めて会ったはずなのに、初めてじゃないような」
pn「……」
rd「でも、そんなわけないんだよ」
苦笑する。
rd「俺たちが会ったのは、あの森が初めてだから」
pn「……そうだよね」
僕も頷く。
僕の記憶でもそうだ。 森で倒れそうになっていた僕を、らっだぁが見つけた。
そこから館へ連れてきてもらった。
それが僕たちの最初の出会い。
それより前に会った記憶なんて、僕にはない。
――でも。
胸の奥では、何かが違うと言っている。
そのとき
僕の胸元が、ほんの少しだけ温かくなった。
pn「……」
ペンダント。
昨日ほどではない。 でも、確かに反応している。
らっだぁはそれに気づいた。
rd「また?」
pn「うん」
僕はペンダントを取り出した。 黄色い石をじっと見る。
何も変わらない。
普通のペンダント。
それなのに、
なぜか、らっだぁの顔を見ていると熱が強くなる。
pn「……なんでだろ」
rd「さあ」
らっだぁも不思議そうにペンダントを見る。
そして、 小さく呟いた。
rd「……懐かしいな」
pn「え?」
rd「……いや」
らっだぁは首を振った。
rd「なんでもない」
そのとき、 中庭の入り口から声がした。
md「ラダオー!」
rd「ん?」
みどりくんが飛んでくる。
md「オヤツ!」
rd「おやつ?」
md「レウサン、クレタ!」
みどりくんが両手いっぱいにクッキーを抱えている。
rd「そんなに食べるの?」
md「タベル!」
rd「……ぺいんとも食べる?」
pn「食べる」
md「ハンブンコ!」
pn「ありがとう」
みどりくんからクッキーを受け取る。
甘い香りがする。
pn「……おいしい」
md「デショ!」
みどりくんが嬉しそうに笑った。 らっだぁも一枚食べる。
rd「うん、おいしい」
穏やかな時間。
昨日のことなんて忘れてしまいそうだった。
――けれど。
その夜。
僕は自分の部屋で、ベッドに座っていた。
窓の外は暗い。
月明かりが森を照らしている。
僕はペンダントを手に取った。
pn「……」
昼間のことを思い出す。
らっだぁ。
そして、あの声。
何かが繋がっているような気がする。 でも、答えは出ない。
僕はペンダントを握る。
すると__
突然、 頭の中に映像が流れ込んできた。
pn「……っ!」
暗い道。
走っている。
誰かの手を握っている。
息が苦しい。
怖い。
遠くから声が聞こえる。
??「早く……!」
僕は振り返ろうとする。
けれど、顔は見えない。
そして――
黄色いペンダント。
誰かが僕の首にかけている。
??「これを持っていて」
pn「……誰?」
声が出る。
けれど、映像の中の僕は何も答えない。
見覚えがない人の手が震えている。
??「絶対に離さないで」
その言葉と同時に。
遠くから叫び声が聞こえる。
??「いたぞ!」
誰かが僕の肩を強く押す。
??「走って!」
pn「待って!」
僕が叫ぶ。
けれど。 映像が突然途切れた。
pn「……!」
僕はベッドの上で息を荒くしていた。
胸元のペンダントが、強く光っている。
pn「……本当の母さん?」
あの日。
母さんからペンダントを絶対離すなって言われた。
それは、確かな記憶。
けれど、 どうして僕だけ逃げたのか。
母さんはどうなったのか。
そこはまだ分からない。
僕はペンダントを握りしめる。
pn「……本当の両親はどこにいるんだろう」
その瞬間。
コンコン。
部屋の扉が鳴った。
pn「……?」
慌ててペンダントを服の中へ隠す。
pn「どうぞ」
扉が開く。
rd「ぺいんと、まだ起きてた?」
pn「らっだぁ?」
rd「うん」
らっだぁが部屋へ入ってくる。
rd「ちょっと話したくて」
pn「どうしたの?」
らっだぁは何か言おうとして やめた。
rd「……いや」
pn「?」
rd「やっぱり、なんでもない」
けれど、 その顔は、いつものらっだぁとは違った。
何かを思い出しかけているような。
何かを恐れているような。
rd「……ぺいんと」
pn「うん?」
rd「そのペンダント」
らっだぁの視線が、僕の胸元へ向く。
rd「絶対に、離さないでね」
pn「……え?」
rd「理由は……分からない」
らっだぁは苦笑した。
rd「でも、なんとなくそう思う」
pn「……うん」
僕はペンダントを握った。
小さい時からずっと持っているもの。
母さんに絶対離すなって言われたこと。
そして今。
この館で出会ったばかりのはずの彼が、同じことを言った。
絶対に、離さないで。
その言葉が。
なぜか、遠い昔に聞いた言葉と重なった。
――大丈夫だから。
――俺がいるから。
けれど その意味を知るには、まだ少し時間が必要だった。