テラーノベル
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「尊さん、沢山頑張ったからスッキリさせてあげますね」
私はそう言い、彼の肉棒を握るとコシコシと扱き始めた。
「気持ちいいですね?」
なぜか攻めの気持ちになった私は、彼の耳元で囁いたあと、形のいい耳の輪郭を辿るように舐めていく。
同時に「はぁ……」と吐息を漏らすと、尊さんがピクッと反応したのが分かった。
「朱里」
彼は私の手を握り、グイッと引っ張ると抱き留める。
「わっ、……と」
バランスを崩した私は尊さんの腕の中に収まり、目を瞬かせる。
ソロリと顔を上げると、彼は頬を染め、じっとりとした目で私を睨んでいた。
「責任とれんのか?」
「……だ、だから……、出して……スッキリ……」
彼の雰囲気に気押され、私の声は尻すぼみに小さくなる。
「それで収まるはずがないだろうが。……もう一度聞く。……責任とれんのか?」
熱の籠もった目に見つめられ、私は急にカーッと赤面し、ドキドキと胸を高鳴らせる。
「と……、とれ……、ます、……けど……」
目を逸らしてボソボソと答えると、尊さんは溜め息をついた。
「そんな自信なさそうに言うぐらいなら、悪戯してくるなよ」
「だって、尊さんがお風呂入ってくるから……」
「朱里の裸が見たかった」
「そんなにストレートに言いますかね!? 小学生男子ですか」
私は羞恥も忘れて思わず突っ込んだ。
彼は溜め息をつき、シャワーを出すと私の体についている泡を流していく。
「……ちょっと頭整理するから、大人しく浸かっててくれ」
「……はぁい……」
私はショボンとし、尊さんからシャワーヘッドを受け取ると、立って泡を綺麗に流してからまた浴槽に浸かった。
(積極的になりすぎて、やらしいとか思われたのかな)
また壁を向いて悶々としている間、尊さんは手早く髪と体を洗っていく。
そしてすべて終えたあと、浴槽に入ってきた。
二人分の体積を得て、お湯がザバザバと流れていく。
「勘違いしないでほしいんだけど、嫌とかじゃない。まったくない。むしろ朱里ならいつでも抱きたい。さっきのも嬉しかった。マジ勃ったし」
そう言われ、私はホッとする。
「ただ……」
尊さんは溜め息をつき、そのまま黙ってしまう。
「何でも言ってくださいよ。受け入れますから」
言いながらも、私はある程度予想をつけていた。
なぜなら、私自身も同じ気持ちだからだ。
「あー……」
尊さんは濡れた手で前髪を掻き上げ、天井を仰ぐ。
私たちは浴槽の中で向かい合うように座っていたけれど、尊さんに手招きされて彼の腕の中に収まった。
「……先に言っておくけど、俺は朱里を愛してる。朱里以外の女なんてあり得ない」
「はい」
これも、予想通り。
「……なんて言ったもんかな……」
尊さんは珍しく言葉を迷わせ、指先で私のお腹をスリスリ撫でる。
「……凜さんの事?」
私から水を向けると、彼は黙り込んだ。ビンゴだ。
「……本能では抱きたい。朱里はいい女だし、年中どんなに疲れていても抱ける。……ただ、彼女の事で多少なりとも動揺してる俺が、心の中にその存在を抱えたまま、朱里を抱いてもいいのか迷ってる。それはとても失礼な事だ」
「……私も、凜さんの事で本当はまだ動揺してます。……それを誤魔化すために、抱かれたがってるのかも。……嫉妬してるから、私が一番だって思いたいがために『抱いてほしい』って思ってる……」
お互い思っている事を口にすると、パズルのピースがカチッと合ったような気持ちになった。
「この件については、今回会った面子は誰も悪くない。……どうしようもない事だ。」
「ん、分かってます」
そのあと、私たちは何となく沈黙してしまった。
「ラブドール・ミコトくんを買おうかな!」
「えっ?」
空気を変えるように言うと、尊さんがギョッとする。
コメント
1件
こんな時こそ抱き合ったり、寄り添ったり…👩❤️💋👨😘💕 お風呂でイチャイチャして癒し合ったら…?🚿🛁 大丈夫!!👍二人の愛は何があっても壊れない、本物なのだから…‼️💝 あまり気にせず自然体で良いと思うよ〜🍀✨️