テラーノベル
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👻🔪×猫化💡です。リクエストありがとうございます…!
付き合ってます。地雷さんは回れ右
いつもより長めです
kyng視点
「ライ、頼んだ!!」
「まかせろ!!あと3秒後にいく!」
「了解」
「3、2、1…」
ドゴンという音と共に、大きなハンマーを敵に向かって振り下ろすライ。やったか?
「どうなった?」
「最高!仕留めた!」
「お前やるじゃん」
「ヒーローなんで。舐めないでいただいて」
「はは」
仕留めた割には敵から長々と煙が続いている。土埃かと思ったが………これは嫌な予感。
「ライ、息吸うな」
「はあ?こっちは疲れてるんだけど」
「ごちゃごちゃうるさい。口を塞いで早く帰ってこい」
「ちぇ…達成感もまともに味わえないの」
「あとで大量に褒めてやるから。早く」
「わかった」
inm視点
息を止めて走ってロウのところへ向かう。その距離は近かったが、ハンマーを盛大に振った後だったので苦しく、1回だけ息を吸ってしまった。
「なに?急に」
「あの煙。絶対何か変」
「今んとこ何も起きてないし大丈夫でしょ」
「……」
「多分土埃だよ」
「だといいけどな」
こっちをジロジロと見てくるロウ。異変がないか確認してくれているのだろうけど、顔が良すぎてドキドキする。
「ちょ……もういいよ?おれ何も異変ないし」
「顔赤いぞ?大丈夫か?」
お前のせいだよ!!と言いたいところをグッと我慢する。
「え?気のせいだよ、多分」
「ふーん。ならいいけど」
「と、とにかく戻るよ」
「はいよ」
ヒーロー拠点に無事たどり着き、今日はロウの家に泊まらせてもらえることになった。ロウ曰く、不安だから、だそう。心配症だなあ、とオレは面倒くさいふりをしているが内心楽しみである。でも、今日こそは落ち着いてみせる。ロウから誘われて、ネコにならないために。絶対にオレが誘って攻めてやるからな!
kyng視点
「どうする」
「どうするって何、今日はお風呂とベッド借りるだけだよ」
「あっそ」
いつも俺の家に来たときは犬のようにはしゃぎまわるくせに。落ち着いているライを見て、今日は無理そうだな、と思う。
「先風呂入る?」
「いいの?じゃあお先」
「うい。いてら」
「いってきまーす」
ライが風呂に行っている間、部屋の片付けをする。任務で色々調査書を広げていたから、歩けるスペースすらないに等しい。これを見たらきっとライは激怒するだろう。そしてオレが死ぬ。嫌な想像をして、いそいそと片付けていると、ライの叫び声が聞こえてきた。
「なにこれぇ!?!?ロウ!!見て!!!」
何事かと思い風呂場に行くと、猫耳としっぽが生えたライの姿。現実味を失ったライは、一言で表すなら『かわいい』だった。
「あ?仮装?」
「ちがう!!実際についてんの!」
「はあ?どうしたんだよ……」
オトモとそっくりなビジュアルを見て、思わずしっぽを触ってしまう。
「わっ!!」
「すまん」
くすぐったかったのだろうか、顔を赤くしたライは逃げるように湯船に浸かる。
「ロウもう出て!!」
「わあったわあった」
どうやら俺のパートナー、猫になったらしい。水は得意なんか?耳としっぽが生えただけなんか?よくわからん。
お腹が空いたのでスープを作る。と言っても、人参を切って玉ねぎを入れて煮込むだけの簡易的なものだけど。暫くしてライが戻って来た。耳をたれ下げてしっぽもだらんとしている猫ほど可愛いものはない。
「さっき考えてたけどさ」
「おん」
「オレ、煙吸っちゃったじゃん?」
「は?」
「あの戦いのとき。土埃だと思ったやつ」
「ああ」
「あれじゃないかなって」
「たしかに」
「…ロウ、適当に返事してるでしょ」
「いや?」
「だって今お前と目合ってないもん」
「気のせいじゃね」
「完全に耳に目がいってる」
「…ばれた?笑」
「まあ現実離れしてるからどうしようもないけどさあ!」
「そうだ、スープ作ったんだった、食べる?」
「え!ロウが?ウソでしょ??夢??」
「そこまで言う?」
「失礼しました、食べます」
「うい」
用意したスープを机の上に乗せると目を輝かせるライ。うまそう!ロウが作ったの!としっぽを揺らしている。やっぱり犬だったか?
「いただきまー、あっつ!!」
「そんなに熱くねえぞ」
「いつもだったら食べれるはずなのに!!」
「それ、猫舌なんじゃね」
ライはハッと驚いた顔を俺に見せる。
「待って待って、本格的に猫になってるじゃん」
「でも水にははいれたよな?」
「あえ、確かに。じゃあなんなんだよ」
「知らねえよ」
「あついよこのスープ、そうだロウ、フーってして♡」
「はあ?」
「ロウが冷ましてくれたら食べれるようになるかも」
「自分でやればいいじゃん」
「いーや!ロウじゃないとダメだね」
「自分でやれ、気持ち悪い」
「付き合ってるんだよ?さっきお風呂にも何の躊躇いもなく入ってきたよね?おれ全裸だったけど?」
はあ、とため息をつく。こういうところ、あざとくて面倒くさい。そこが良いのだが。仕方なくスープに息を吹きかける。
「あーんもしてよお」
「んだコイツ」
「えーひどい」
スープを俺の口に含むとそれはもう冷たくなっていて。
「あー!なんでたべちゃうん……!」
ライの口に無理やりおれの口の中のスープをいれる。
「どうぞ、もう冷めてるわ」
「ちょお……!!///」
赤面するライ。かわいい。照れ隠しのようにライが提案する。
「…オレもう眠いよ」
「ベッド行くか?」
「うん、借ります」
ご飯を食べ終わり、ベッドで寝ようとするライ。風呂に入っていないので俺は風呂に入ろうとする。
「ねえ、ロウ?」
「ん?」
「もしロウがお風呂からあがってきたらさ」
「おん」
「えっち……しない?」
「ふーん」
「………どう?」
「お前が起きてたら、な」
inm視点
ロウのお風呂を待っている間、それはたいそう眠たくて。でも、今日は初めてオレが誘った日。この瞬間を逃したら、絶対に次が訪れないから。
「ロウ、いいにおい」
「そのシャンプーお前も使ってんだが」
言われて気づく。そうだ、おれ、今日ロウのシャンプー使ってんだ。耳が熱くなるのがわかる。
「そうじゃ、ん」
「今気づいたんかよ」
風呂上がりの彼はより一層かっこよくみえる。
「ロウはオレのこと好き?」
「ライは?」
「そうやって。いつもオレばっかり」
実はロウから好き、と伝えられたことがない。いつも好きと言うのはオレ。告白したのもオレ。付き合うのを提案したのも、もちろんオレ。
「ねえ、どうなの?ロウ」
オレの入っている布団のなかに入ってくるロウ。ちょっとだけ顔がオレの目線の上に上がったと思ったら、好き、と囁かれた。
「……っ!!//」
「なに照れてんの、耳弱い?もしかして」
「ち、がう…!!」
そんなはずはない。今まで耳でやられたことなんかないのに。
「もしかして、これのせい?」
「あぅ…!」
ロウに猫耳を触られて思わずビクッとなる。
「はは、かわいいとこあるじゃん」
耳元で言われる低音。今まで何度もあったはずなのに、今日だけは敏感になってしまう。おのれ猫耳。
あの煙を吸わなければ良かったと恨んでいたとき、ロウの手がおれの頭と頬を撫でた。
「ちょ、なんだよ!」
「あれ、そこまで猫じゃないのか。オトモはここ好きなんだけどな」
「だーかーら!猫じゃないって!!」
「はいはい。暴れないで」
「なんでロウの言いなりにされな……!♡」
キスをされて目が丸くなる。ちがう、今日はオレが先導する予定だったのに。
「うるさい。お前はネコなんだよ」
「ロウっ!今日はオレがタチって…!!」
「まだ喋る?」
「……っ」
ロウは怖い目をしていた。野生の狼みたいな目つき。言うことを聞くしかなかった。
気づいたらオレは完全に受けになっていた。眠気も増して、意識が朦朧としているのが自分でもわかる。
「ロウっ…!♡」
「誘ったのはお前だろ?」
「んっ……♡」
「ほんと、耳弱すぎ笑笑」
耳に触れられて目が覚め、ロウの優しい声で眠くなる。この繰り返しで、オレはもう既におかしくなってきていた。ふわっと視界が緩くなってきたと思ったら、一気に刺激が身体中に走り、目が覚める。
「い”っっっ!?!♡♡///」
「なに寝てんの。今からだが?」
「ロウ”…いたいよ……っ♡//」
「なーに。死なないから」
「でもっまだッッ♡//溶かしてないし痛い…っから!!♡やめっ!♡」
不思議なことに、その痛みも快感に変わってきている。
「ろうッッッッやえっっ!♡///」
「やめてって言う割には逃げないな」
「〜〜〜!♡♡///」
「可愛い子猫さんだこと」
「ろうはっ♡おえッッッッ//のっこと♡♡//しゅき?♡」
「さっきも聞いたじゃん、それ」
「おしえて?♡♡//」
「ライから教えて?」
「しゅき♡//らよっ?♡♡////」
「足りないなあ」
「しゅき!♡//らいしゅき♡///」
「どのくらい?」
「せかいいち!///ろうが一番かっこいい♡♡//」
「よくできました」
「おへんじは?」
「俺も好きだよ」
「んっ……♡♡////おれも♡」
kyng視点
自分から誘ってきたくせにすぐに寝てしまったライ。猫耳を生やしたままの彼に触れる。
「えあッ……ん♡」
今日だけは耳が弱いそうで。
「…………エロ。お前」
明日には煙の効果が切れているであろう猫耳を、今のうちに撫でておいた。こんなに俺の名前を呼ぶ甘えん坊なライは、俺以外の奴は知る由もなく、俺も滅多に見れないから。
コメント
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リクエスト答えてくださってありがとうございます😭もう本当に最高でした…!!