コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
『ナンノ島で…』
ダイアン「あぁ、サイフォン?オレ、
ナンノ島のダイアン。」・サイフォンに
電話をかけた
サイフォン「ふむ。どうした?」・
村長の家の前で、電話に出た
語り手「サイフォンとダイアンは、
いつでも連絡が取れるよう、衛星電話を
所持しているのだ。」
ダイアン「このあと、予定が
ないんだったら、フィルの兄ちゃんと、
こっちの島に居てもいいか?」
サイフォン「それは、構わないが、
犬たちも居るのかね?」
ダイアン「あっ。やっぱり、わかる?」
バイス「行った(怒)!!」
フィル「それだけじゃ
ダメなんだって(困)!?」
語り手「フィルとバイスは、ダイアンの
、うしろの方で口論している。」
サイフォン「このことはジェイクさんに
伝えておく。そちらも、彼(フィル)の
ジャマをしないようにな。」・扉を
開けて家に入った
ダイアン(電話の声)「あいよ。」
「プチッ。」・サイフォンは、
電話を切った
サイフォン「ふむ…。」・毛だらけの
床を見て、腕を組んだ
「プチッ。」・ダイアンは、
電話を切った
「トントン。」
ダイアン「ん?」・下を向いた
ぷー吉「ふあ。」・ダイアンに
茶色の封筒を見せた
フィル「遊びたいのは、わかるけど、
ぼくも依頼主に報告を…。」・バイスを
説得している
ダイアン「兄ちゃん。」・フィルの、
うしろに立って言った
フィル「なに(怒)!?」・ダイアンを
にらみ付けた
ダイアン「これは、その依頼主からだぜ
。」・茶色の封筒をフィルに差し出した
フィル「・・・・・。」・茶色の封筒を
受け取った
「カサカサ…。」・フィルは、手紙を
出して読み始めた
手紙の内容「フィルさんへ。
ぶっちゃけ、ハメました(笑)。
ナンノ塔を調べる必要はありません。
ただ、1万年前から存在するというのは
本当なので、興味があれば、ご自由に
どうぞ。それと、もう、ひとつ。
これは、お詫びの印です。
お受け取りください。界・為世。」
「カチャ。」・フィルが封筒を
かたむけると、金貨3枚が出てきた
フィル「はぁ…。」・肩を落とした
ダイアン「兄ちゃんの依頼主って、
界・為世だったんだな。」・フィルを
見ながら呟いた
『宿屋へ向かう、フィル…』
バイス「なんで、村に来たんだ?」・
隣に立つ、ダイアンを見た
ダイアン「フィルの兄ちゃんが、宿代を
払いたいんだってよ。」・バイスに
答えた
バイス「ふーん。」
ダイアン「まっ、言っても、
わかんねぇか。」・宿屋の方を向いた
「ペロペロ…。」・ぷー吉は、自身の
右前足の甲をなめている
「タッタッタッ…。」・バイスは、
どこかへ走り去った
「ガチャッ、バタン。」
語り手「宿屋からフィルが出てきた。」
ダイアン「兄ちゃん。支払いの方は、
どうだった?」・フィルを見ながら、
腕を組んだ
フィル「えぇ。2、3時間の
利用だったので、割安に…。」・
答えながら、ダイアンの前まで来た
ダイアン「そうか。で、これから、
どうする?いったん、コマメ島に
戻るか?」・腕を組んだまま、フィルに
言った
フィル「いえ、金貨を返しに行こうと
思います。」・封筒をダイアンに見せた
ダイアン「金貨を返しに?」・自身の
アゴに触りながら、首をかしげた
フィル「はい。ちょうど界・為世さんの
弟子という方が、船の護衛で、この島に
来ているそうです。その人に渡そうかと
。」・村の北側を指した
「タッタッタッ。」
ダイアン「あいつ、弟子が居たのか…。
」・再び、腕を組んだ
バイス「なに話してんだ?もぐもぐ。
」・クチを動かしながら、ダイアンの
顔を見ている
ダイアン「お前、ちょっと、クチを
開けてみろ。」・屈んで、バイスの
クチに指を入れた
「ポロッ。」・木くず、が出てきた
語り手「バイスは、どこかで、
ひろい食いをした。」
『北側の崖で…』
ダイアン「本当にいいのか?
金貨3枚だぜ?」・階段をおりながら、
前を行く、フィルに言った
フィル「いいんです。ぼくは、
ナンノ塔に来ただけですから、
これは受け取れません。」・怒り気味で
、うしろの、ダイアンに答えた
ダイアン「兄ちゃんが、マジメなのは、
わかるんだけどよ。界・為世は、一応
『アホにん』だからな。ふざけたことも
するんだって。」・更に言った
フィル「だとしても、金貨3枚は
多いと…。アホにん?」・歩みを
止めて、ダイアンの顔を見た
ダイアン「やっぱり、知らなかったか…
。」・やや呆れ顔で立ち止まった
語り手「フィルは、使いを通して
依頼されただけで、
本人(界・為世)とは、面識が
ないのだ。」
ダイアン「まぁ、仕方ねぇやな。
あいつは、大会で忙しかったし。
おまけに、アホにん、らしくねぇ。
」・フィルの横を通りすぎながら言った
フィル「・・・・・。」・手の、ひらの
金貨をじっと見ている
バイス「ぷー吉。アホにんって、
なんだ?」・うしろをちら見して、
隣の、ぷー吉に訊いた
ぷー吉「白くて丸い頭に、棒の体を
した生物。眼とクチは、3本の線で
表現され、いつも、ふざけている。」・
歩きながら、バイスに答えた
バイス「ふーん。」
『桟橋で…』
ダイアン「ゆきつぐ丸か…。」・先頭を
歩きながら、船の側面の文字を読んだ
フィル「ダイアンさん。」・前を
歩く、ダイアンを呼び止めた
ダイアン「ん?」・振り向いた
フィル「この件(金貨)は、界さんに
会ってから決めようと思います。」
ダイアン「そうか。でも、弟子の方は
見てくだろ?」・フィルを見ながら、
親指で、うしろをさした
フィル「えぇ。」・うなずいた
「タッタッタッ!」
語り手「バイスと、ぷー吉は、
楽しそうに桟橋の上を走っている。」
船員(A)「ふう。」・木箱を
おろして、汗をぬぐった
ダイアン「ちょいと訊くが、界・為世の
弟子ってのは、どいつだ?」・木箱の
前に居る、船員(A)に話しかけた
船員(A)「あぁ、『ユウキ』なら、
そこに居るぞ。」・ダイアンを
見たあと、桟橋の先を見た
「ズコッ!」・バイスは、板のすき間に
右うしろ足を引っかけて、すっ転んだ
ダイアン「あいつか…。」・桟橋の方に
眼をやった
ユウキ「・・・・・。」・桟橋の端で、
甲冑(面付き)に身を包んだ人物が、
遠くの海を見ている
フィル「どういう人か、わかりませんね
。」・ダイアンの隣に来て言った
バイス「・・・・・(泣)。」
ぷー吉「ふあ、ふあ。」・バイスの
背中をさすっている
船員(A)「ユウキは、アホにんから
人になったヤツでな。キレイな
顔立ちだが、ふざけようとする師匠には
容赦ないんだよ。」・ユウキを
見ながら、フィルの疑問に答えた
ダイアン「こっちも、アホにんだったな
。」・フィルの顔を見た
フィル「えぇ。しかも、人になってます
。」・ダイアンの顔を見て、うなずいた
語り手「ユウキのように人へ
変化するのは、まれで、他に界・為世が
いる。」
バイス「ん?」・何かに気づいた
甲板の上の船員(B)「おーい!誰か
手伝ってくれ!」・大きめの木箱の前で
呼びかけた
船員(A)「さて、仕事に戻るか…。
」・声のした方を見たあと、船の
昇降口(階段)へ向かった
ダイアン「ありがとな。」・
去っていく、船員(A)に、
お礼を言った
「ガンガン!」・バイスは、アホにんの
像を叩いている
フィル「こらこら。そんなもの、
叩かないの。」・うしろから、バイスを
持ち上げた
船員(A)「そうそう。そこに
ある像は、脱出装置と言って、船上で
使うものなんだが…。」・
立ち止まって、フィルたちを見た
フィル「ダイアンさん。ぷー吉くんも、
こっちに来てます(困)。」・バイスを
抱えながら、ダイアンに言った
ダイアン「お前も行くんじゃない(慌)
。」・ぷー吉を追いかけた
船員(A)「調子が悪くてな、
外に出してあるんだ。だから、
うっかり近づくと…。」
「シュン!」
語り手「ダイアンたちは、
どこかへ飛ばされた(笑)。」
船員(A)「ほらな。」・アホにんの
像の近くを見ながら言った