※死ネタ有
── 周りからどう思われても良い、彼の1番になれるのなら、彼と一緒に過ごせるのなら、俺はそれだ
けで幸せなのだから。
駄目だと思っていても、でも、もう … どう足掻いても戻れないの運命なのだから、それならいっその事、落ちる所まで彼と一緒に落ちればいい。
「 なぁ、アルフレッド、最近大丈夫か ? 顔色悪いぞ … ? 」
「 嗚呼、大丈夫だよ、フランシス。でも、HEROに心配は必要無いんだぞ。 」
「 そうか … お前、あの日から何か変だぞ ? 」
「 俺はいつもの俺さ。じゃぁ 」
「 嗚呼、またな … 」
やっと終わった会議に、心が弾み、寄り道せずに家へ真っ直ぐ帰る。きっと、きっと、彼が、「お帰りなさい。」と、そう言ってくれるのだから。
「 ただいまなんだぞ !! 」 *いつも* の様に元気よく帰りの返事をする。そうすると、やはりいつも通りに 「 お帰りなさいませ。アルフレッドさん、今日は随分とお早いお帰りでしたね … 」
「 嗚呼 ! 会議が終わって直ぐに家へ向かったからね ! それでそれで、 ! 今日の晩ご飯は何だい ?! 」「 まだ秘密です 。 」彼はそう言って、軽く微笑んだ。嗚呼、やはり俺は可笑しくない 。可笑しいはアイツら達の方だ。
疲労で机に突っ伏したが、顔を上げると、彼の後ろ姿と、1輪のアリウムが見えた。
「 フランシス兄ちゃん、アルフレッド、どうだった … ? 」ノックと共に聞こえる声が思考を遮断してくれた。ドアを開くとそこには、フェリシアーノが少しソワソワした様子で立っていた。
「 あ ~ … まだ現実を受け入れて居ないようだったよ。 」 部屋へ招き入れ、さっきの出来事を淡々と話していく。
「 …. そっか 」悲しげな表情を浮かべると、同時に頭のくるんもショボンと下がるフェリシアーノを見て、受け入れ難い事実である事は分かっている。
だってあの日 …
彼は、突然、帰らぬ人となってしまったからである。
原因不明で、何もかもが突然な事だった。
勿論、本田 菊の1番になろうとしていたアルフレッドは、その事を未だに受け入れていない。目を覚ませだの何だのを皆で言い聞かせても、効果は無い。あの日からアルフレッドがメッセージと共に送る写真は、毎回、1輪の *アリウム* が写っている。
fin .
コメント
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意味深…(?)