コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
背は高いけど、側にいても威圧感がない。
黒縁メガネの奥に見えるパッチリ二重の可愛い瞳で見つめられたら、本当にドキってするんだ。
そっか、でも…
梨花ちゃんも一弥先輩のこと、好きなんだよね。
よく一弥先輩に話しかけてるもん。
キャピキャピ?してる姿が、男子からは可愛いって思われるんだろうな…
ちょっとうらやましいけど、私には出来ない…かな。
私がそんな風にしてたら、きっと気持ち悪いだろうし…
梨花ちゃんは、一弥先輩が菜々子先輩と付き合ってることはまだ知らないだろう…
言わない方が…いいよね。
菜々子先輩はとっても美人だから、いくら可愛い梨花ちゃんでも適わないかも知れない。
ちょっと待って…
だったら、私なんて…
可能性0だよね。
服装は地味めだし、顔も…
たぶん、平均点。
きっと一弥先輩は誰にでも優しいから、私なんかにも声かけてくれてるんだよね。
うん、何となくわかってる。
わかってるけど…
一弥先輩と話したり、優しくされること…
それは、やっぱりすごく嬉しかったから。
でも、一弥先輩が好きなのは私じゃない。
菜々子先輩なんだ。
一弥先輩と菜々子先輩。
何度見ても本当にお似合いだよ…
『恭香先輩、どうかしました?』
『え?あ、ううん、ごめんね』
『いつもボーッした顔が考え事して更にボーッとなってましたよ』
うっ、梨花ちゃん、そんなハッキリ言わないでよね。
ちょっとキツイのはいつものことだけど…
『森咲。ちょっとこっち手伝って』
この声…
苗字を呼び捨てで呼ぶ人って…
振り向くと、そこには本宮さんがいた。
『あ、本宮さん、すみません。今、私、梨花ちゃんと打ち合わせ中で…』
『天野さん、森咲借りていい?』
『…あ、はい。どうぞ…』
天野さんって…
私だけ呼び捨て!?
何で?
梨花ちゃんも、ちょっと戸惑ってる。