「ちがっ、そんなんじゃないよっ!」
慌てて否定すると、田中さんがホットした表情で微笑んだ。
「良かった、獅子野くんがそんなような事する様な人じゃないから、」
「ねぇ、何があったの、?」
すると、タイミング悪くチャイムが鳴る。
まずいな、
「後で、頼む」
僕はダッシュで教室へ向かった。
教室に入ると、ドアの前にクラスメイトが大人数構えていた。
「最低だな、お前」
「本当。誠実な人かと思ったのに、」
中には、気持ち悪そうにしている人もいる。
「お前なんか、」
1人の男子生徒が、水バケツをぼくにむかって投げてくる。
あぁ、濡れるし、多分バケツ当たるな、
覚悟を決め目をつぶる。
バシャッッ
……あれ、?
少し水しぶきが飛んできたくらいで、僕は濡れていないし、バケツを当たらない。代わりに、大きなバケツの音が教室中に響く。
目を開けると、俺の代わりにアイツがビショビショで立っている。
なんで、颯馬が、?
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