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「ジョー・アルヴィアン?」

「はい。」

「噂はイーズ先生から聞いてる、剣術クラブの代表のウィーズだ。ちょっと見て行くかい?」 

ゆったりとした北部っぽいアクセント、高い身長ではあるが鍛えられてはいるような体格のウィーズは俺のことを興味深い存在だとは思っているようだ。そのような視線には慣れている。もっとも彼の場合は純粋な好奇心によるものらしく、偏見のようなものは含まれていないらしい。彼が役立つかもしれないことを考慮すれば、後で彼について詳しく調べるようにアッシュに伝えてはおくか。

「もちろん。」

闘技場の中心あたりで2人が剣術の腕を競っているのを見る。

「あの2人の感想は?」

ウィーズが声をかけてきた。

「2人とも重心の移動があんまりうまくできていないですね。あとは型にこだわっているから動きがある程度予想できるのも改善の余地ありでしょうか。それをムリやり力で押し通すことで誤魔化そうとしているようですが、残念ながら動きが早い剣術の使い手には叶わないように思えます。」

「まああの2人共に上位貴族の息子だからね。で、ジョー?なぜ君はあまりにも実践的な剣術ができる?」

「俺は護身術としての剣術を学んできたので。護身術としての剣術では綺麗な所作よりも即興での対応が求められますからね。」

「なるほど。で、このクラブに入ってくれる気はあるのか?」

「面白いとは思いますが、他をまだ見ていませんので。それじゃあ。」

そう言って俺は闘技場を出る。どうやら剣術クラブに所属する生徒の剣術のレベルは想定よりも低いみたいだ。貴族的であり騎士的。芸術的で模範的ではあるのかもしれないが、残念ながら侯爵家の出身である俺はその価値観に与しないし、王国にある大半の騎士団のレベルはアルヴィアンの傭兵団や騎士団と比べると話にならないのだと思う。

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