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ベリリウム「…おわ、った…?」
リチウム「だな…ここ、どこだ…」
あれから、ちょっとして。
俺達…ベリリウムとリチウムは、全く知らない場所にいた。
恐らく宇宙のどこかだろうが、他の家族はいない。
…恐らく先程の爆風で別々になってしまったのだろう。
宇宙は案外広いものだ。
様々な方向へと飛ばされたと仮定すると、他の兄弟たちと合流するには相当な時間がかかるだろう。
リチウム「とにかく、近くに星がある…そこに着地してみよう。話はそれからだ」
ベリリウム「うん…わかった」
幸い、近くの星はガス状ではない。
恐らくちゃんと地面は存在しているだろう、そこでゆっくりしてから今後のことを考えよう。
ベリリウム「ねぇ、りちう…ムッ!?!?!?」
星に近づいた、その瞬間。
己の身体が潰されるような感覚。
身体にかかる風が急激にその星へと引き込んでいることを知らせた。
……この星は。
高圧力下の星だ……!!!!!
リチウム「ベリリウム!!手を繋げッ!!!!」
ベリリウム「えっ、でも……」
俺達元素でいう、この合図は…
化合、若しくは合金化の合図だ。
化合物化、若しくは合金化をすると、
それを実行した二名はその性質に沿った”力”を手に入れる。
…だけど、俺とリチウムの合金はできなかったんじゃ……!?!?
リチウム「いいからっ、早くしろ!!!!!」
ベリリウム「う…うん!!!!」
言われるがままに、彼の手に己の手を伸ばす。
……あたたかい。
と思うと同時に、
がちん、という音がした。
リチウム「潰されたくなければ離れるな」
ベリリウム「わかってるよっ…うぅ、なんだか安心する」
そんなことを言い合っていると。
身体に、ぼんっ、と衝撃が走った。
リチウム「……着地、できたな」
ベリリウム「うん…ねぇ」
ベリリウム「でも、どうして…こんな高圧力、潰れてもおかしくなかったんじゃ…」
リチウム「……そうだな」
リチウム「元素は高圧力では性質が丸ごと変わる場合がある」
リチウム「私たちは…きっと、それのお陰で生きているんだろうな」
リチウム「現に、普段はできなかったはずの合金化がいつの間にかできている」
ベリリウム「…!!!」
高圧力下の変化。
なるほど、ベリリウムはその可能性に賭けたんだ……!!
ベリリウム「…やっぱ、リチウムはすごいね」
リチウム「まぁ……お前よりかは数分速いからな、生まれたの」
ベリリウム「その差だけでここまで差がでるんだなぁ…」
ベリリウム「でも身長は俺より低いんだね」
リチウム「………ああ」
何故かちょっと嫌な顔をされたが、気のせいだろう。
リチウム「…さて」
リチウム「ベリリウム、とりあえずこの星から出ないといけなくなったわけだが…」
ベリリウム「あはは…だね」
ベリリウム「まぁ、ゆっくり考えようよ。焦ってもしかたないよ」
リチウム「…だな」
俺たちは、地面に座りながら、手をつなぎながら、
ゆっくりと笑みをこぼした。