「日頃、まめに掃除しておけば
大掃除は特に行わなくても構いません
ですが、各お部屋はキチンと自分達で
管理なさってくださいね。万が一、
お忙しくて手が回らない場合は、
ドアノブの札でお知らせください」
年の末
彼らは事務所恒例年越しライブの
準備のため大忙し
-後は、なにしよっかなあ~
お掃除はしたし、お洋服の整理、
倉庫の自分スペースの整頓
後は…
-受験勉強でもなさったら
いかがですか?
-ああ…そうね…
-年が明けましたら、すぐに撮影
試験と始まります
-うん
-まあ、世の理をわかっている
我が君なら、そのようなことは不要で
しょうか…
-うん…りょうへいはすごいね
努力も才能だよ
-あべくんは、勉強を自分の最強の
武器として身に付けるそうですから
-うん…そうだよね…頑張ってる
たろう達がサポートしてくれて
本当に助かってる、ありがとう♡
-また、そのような…主人のサポートを
するのは当然でございますから……
先日のライブはいかがでしたか?
-え?聞くの?
-ええ、おかしいですか?
-いや…たろうは…ライバルだから
帰りの車でも聞かなかったから
嫌なのかなって…
-ああ…ライバル…お帰りの時は、
お嬢様とわたなべくんがとても
幾つしみあっておられたのであえて
お声がけしませんでした…
確かに、たろうが表だっていた時は
ライバルだったかもしれませんね
-今は違うのか…
-そうですね…今は…たろうは
眠ったままなので…
-ねえ、ベール?
-はい
-まあさが、さくやとたろうの子
ってことはないよね?たろうの年齢的に
無理かな?でも…それも問題なく…
-………言いたくありません…
-え…そうか…
-………確信がおありなので…ご質問
されたのでしょう?
-…うん……
-3人の出会いは、同じパーティーです
ささもりが主催のパーティーでゲストに
ふじいさんが呼ばれておりました…
さくやは、父親に連れられて出席して
おり、昔からのファンだからと言って
サインを求めたことが始まりです…
まだ少年だった、たろうは恋に落ちた
2人を寂しい気持ちで眺めておりました
…さくやはその時…20才でしたか……
-私、ふじいさんを直接見た時から
すごく違和感を覚えたんだ!
本当に愛してる女性に…まあ
道からは外れてるけど…
肉体関係はあっても子どもを
授からせてしまうような
ことをするのかって!
それにまあさの纏ってる気と
違いすぎる…親子関係はない
んじゃないかと思った…
-さくやは寂しさに負け、たろうは…
まあ…私もですが自分の欲望に負けた
のです…さくやは、お嬢様のように
備えてはおりませんでしたし…
たろうは今のラウより少し年下
でしたが…お察しの通り、お嬢様にした
ように成熟度をあげることに
いたしました…もちろん気づかれ
ないように……そして…たろうと私は
身体の関係だけでは満足できず…
心も欲しくなってしまった…
まあ…本当に浅はかですが…
子を授かればさくやが自分のものに
なってくれるだろうと考えた…
子が産まれてからもさくやはずっと…
揺れていましたが…
-浅はかすぎるだろう!
婚姻だって結べない…
-そうですね…なので2人はまあさを
見初めてしまった、こうのすけを利用
しようと考えました。まあ私が表立てば
容易いことです。そして、まあさが
16才になった時に、3人で逃避行を
する計画を立てていました…
-なんてことだ…
だから、あんなに準備万端で……
でも!さくやはずっと…ふじいさんを
愛していたはずだ!映像だって毎晩…
-表面上は、さくやもたろうも
その様に振る舞っておりました…
盗聴の可能性もありましたので…
さくやはふじいさんを愛する
こうのすけの妻、たろうは、横恋慕
はしているが父親に逆らえない
息子を演じていたのです…
-まあさをも欺き、逢瀬を……
-申し訳ありませんでした…
-ふじいさんにキチンと別れを
告げれば良かったんじゃないの?
-さくやは揺れていたと申しあげ
ましたでしょう?ふじいさんにあえば
全てを告白してしまうのは明白です…
それでは、計画が台無しになって
しまいます…
-人間は恐ろしいな…ふじいさんを
見つめているさくやの顔が
ウソだったなんて…
-その時は…ふじいさんを愛している
のかもしれません…
-アハハハハ…
その血が流れているのか!納得だ!
そうでなければ…こんなに複数の
人を愛することなど……
-もしも、ふじいさんと2人でお会い
できる機会が有りましたら、
お会いになりますか?
-…彼のファンではあるけど…
でも…ちょっと…
-承知いたしました!
それでは、こちらの件ですが
来春に放送されますCMに
なります。ふじい様と
共演依頼です。もちろんお受けに
なりますね?
-お前…あくm…
-お忘れでしたか?
続く
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