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ま『ねぇ、なんで泣いてんの?』
君はそう言って僕の手を引く
僕は間違っていたのでしょうか?
恋してはいけない人に恋をしました
けちゃside
今日はあんぷ全員で会議の日
スタジオを借りて、ライブの話し合いをしていた
会議が終わり、各自帰る準備を始める
すると、いきなり紫の彼が真剣な顔で話し始めた
ま『なぁ、みんなに伝えたいことあるんだけど』
あっきぃ『んー、なになに?』
ぷり『?』
ま『実は、俺なあっとと付き合うことになった』
あっと『は、えっ、まぜ!?』
ち『!?』
あっきぃ『え、おめでとう!』
ぷり『今日はお祝いやな!』
ま『ありがと。一応、みんなには報告しとこかなって』
け『っ…』
一瞬僕の中で時が止まる
心臓がバクバクいっている
頭が真っ白になって言葉が出ない
だって、僕の方が彼のことをずっと前から好きだった
あっちゃんは顔を真っ赤にしてまぜちを見ていた
なにか、みんながわちゃわちゃと話してるけど全然耳に入ってこない
あっきぃ『….けちち?』
け『…あっ、ごめん。えっと、まぜちとあっちゃんおめでと!あ、そうだ!僕、歌録らなきゃだからみんなまたね!』
あっきぃ『あっ、ちょっ…』
急いで荷物を抱えて飛び出し走って家に帰る
今にも心臓が飛び出そうなぐらいバクバクいってる
家に着いた途端、涙が溢れてきた
け『っ、な、んで…僕の方が、僕の方がずっと好きだった、のに…!!っ、グスッ』
後悔してももう遅い
まぜちには僕なんかよりもかっこいい彼がお似合い
夢なら覚めて欲しい
好きと伝えなかったのは関係が崩れるのが怖かったから
こうなるなら伝えとけばよかった
け『ヒグッ、ま、ぜ…グスッ』
?『…けちゃ?…なんで泣いてんの?』
いきなり玄関の扉が開く
そこに立っていたのは紫の彼、まぜちだった
け『へ…ま、 ぜち?…なんで…』
ま『なんでって、お前忘れ物』
け『ッ、あ…えへへ、ごめんね!わざわざ、ありがとう…えっと、じゃあ…』
まぜちの前だけでは泣きたくない
グッと必死に涙をこらえて笑顔を作る
扉を閉めようとするとまぜちが僕の手をグッと引く
ま『いや、帰らねぇよ?なんで泣いてんの?』
け『…っ、別に、大丈夫だから!』
ま『…言わないと帰らないから』
沈黙が続く
どのぐらいの時間が経っただろう
この時間がすごく辛い
け『…あっちゃんがいるなら帰った方がいいよ』
ま『今はあっと関係ないだろ』
け『…』
ま『なぁ、またそうやってまた口閉じんの?』
グイッ
け『へ、わっ!?』
チュッ
け『…んんっ!?』
ま『ん、はっ、ん…チュッ』
け『んぅ、ま、ぜ…っ、んん゛っ』
何を思ったのかまぜちからいきなりキスをされる
僕、こんなの知らない
突き放そうとしても力にはかなわず、息が続かなくなり胸を軽く叩くとパッと口を離してくれた
け『…プハッ…っ、はぁっ、はっ…な、んで…なんで、キスするの…?
あっちゃんと付き合ってるんでしょ?…っ、ふざけんなっ!!』
ま『…えっと、なにか勘違いしてない?あっとと俺、付き合ってないけど?』
け『は…?』
ま『だって、あっとははちぐと付き合ってるし』
け『え、は…??』
まぜちの言ってることの意味がわからない
だって、まぜちとあっちゃんが付き合ってるのに、ちぐとも付き合ってるの?
え、どういうこと??
ま『ふっ、意味がわからないって顔してんな笑けちゃお、今日は何月何日か分かる?』
け『えっと…4月1日…あっ…!』
ま『そう、エイプリルフール。あっとと手を組んでみんなを騙してたんだよ。まぁ、ちぐにはバレて怒られたけどね〜』
け『へ…じゃあ、あっちゃんはなんで顔赤くしてたの?』
ま『あー、俺がいきなり言ったからびっくりしたらしい笑』
け『ちなみにネタばらしは…?』
ま『あの後したよ、説明しようとしたらいきなり走って帰えるから笑』
け『あ…ごめ、僕、全然聞いてなかった…』
忘れていた、エイプリルフールだってこと
恥ずかしくて顔が真っ赤になっていくのがわかる
少しの沈黙が続くと、まぜち口を開く
ま『…俺が最初から好きなのはけちゃ、お前だけだよ』
け『え…』
ま『こうやったら振り向いてくれるんじゃないかって思って…でも、逆に傷つけちゃったな。ごめん』
まぜちが僕のことが好き?
まだ、理解が追いつかない
ま『ちょっ!?なんで、涙…もしかして、そんなに嫌だった!?』
け『へ…』
涙?意味のわからないまま、ふと頬を触ると涙が出ていた
け『ぅ、グスッ』
ま『けちゃ!?』
慌ててまぜちが抱きしめる
ま『嫌なら突き飛ばして』
け『…じゃない』
ま『え…』
け『やじゃない…僕も好き、!…でもね、関係が崩れるのが怖くて言えなかった』
ま『なんだ、俺たち両思いだったんだな笑…なぁ、けちゃ』
け『なに?』
ま『俺と付き合ってくれませんか?』
け『…ほんとに僕でいいの?』
ま『あぁ、お前じゃなきゃ絶対いやだ』
け『ふふっ、そっかぁ…まぜち、よろしくお願いします』
僕達はもう一度、強く抱き締めあってキスをして
そして、笑い合う
勘違いから始まった告白でも、それでもいい
この幸せが続くようにと、心からそう願った
まぜたside
ごめんな、けちゃ
お前が俺のことを好きなのは知ってた
だって、ずっとお前のことを見てたんだもん
盗聴器も隠しカメラもGPSも
ずっと付けてたことすら気づかない可哀想でかわいい俺のけちゃ
純粋で心が綺麗で笑顔が可愛くて
いつ、誰かに襲われてもおかしくないでしょ?
お前を手に入れるためにあっとを使ったのは
申し訳ないと思ってる
でも、お前を手に入れられたならなんでもいいよね?
だって、俺ら両思いだったんだから
ま『ははっ笑…もう一生離さねぇからな』
『俺のかわいいかわいいけちゃ♡』