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prtg
『あと1分はやかったら』
tg視点
好きだった。
でも、言えなかった。
ほんの少しの臆病が、
ほんの少しのすれ違いが、
たったひとつの「遅れ」が──
全部を奪った。
──その日、俺は遅刻した。
朝から不思議な胸騒ぎがしていた。
目覚ましは鳴らなかったし、靴ひもはなぜか何度もほどけた。
でも、そんな些細なことが、
永遠を変えるなんて、思わなかった。
学校の下駄箱。
ぷりちゃんの靴はもうなかった。
pr また先行っちゃった…
階段を駆け上がって、
息を切らして教室を開けた──
でも、そこに、
あの人の姿はなかった。
「ちぐ、聞いたか……?」
クラスメイトが震える声で言う。
「ぷりっつ、事故に……」
tg ──え?
嘘だって言ってよ。
ドッキリでも何でもいいから。
でも、その日から、
俺は“ぷりちゃん”を、二度と見ることがなかった。
机の上に置いたままの、
渡せなかった手紙。
tg 先輩が卒業する前に、どうしても伝えたくて──
便せんににじんだインク。
“好きです”の文字の上に、落ちた涙の跡。
全部、あの日のまま。
時間は過ぎていった。
校舎の色が変わって、
制服も新しくなって、
ぷりちゃんの机にはもう誰も座らない。
でも、俺の中ではずっと、
「言えなかった好き」だけが生きていた。
春、卒業式。
下駄箱に、もう一度だけ、手紙を置いた。
tg あなたに届くはずのなかった“好き”を、
やっと自分のために書ける気がして
──でも、返事なんて、どこにも来ない。
けれど、
ふと通りすがりの風が、耳元で囁いた気がした。
「……お前に、言ってほしかったんやけどな」
優しくて、少し笑ってて、
あの人の声に、よく似ていた。
──その声を信じていいなら。
今なら、少しだけ、涙をこぼしても許される気がした。
tg 好きだったよ。誰より、ずっと──
言えなかったけど、ほんとに、ほんとに、好きだった
それはもう、過去の話。
もう戻らない、もう届かない、
でも一生、心に残る恋。
あと1分、早ければ。
たったそれだけで、
全ては変わっていたのかもしれない。
だからこそ、
今もまだ、
「もしも」の中で生きている。
君に伝えたかった言葉が、
今も、喉の奥で震えてる。
んぽちゃぐ様のリクエストですっ.ᐟ.ᐟ.ᐟ
ありがとうございました🫶💕︎︎
他にもリクエストある方はコメント欄にお願いします🙏
コメント
2件
はい。まって優勝。好きすぎる🤦♀️ tgちゃぁぁぁん、prちゃぁぁぁん😭😭😭 リクエスト答えてくれてありがとぉ!!! めためた面白かった…!!!🥹😽︎💞 これからも応援してるねっ‼️