テラーノベル
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あの日から、俺は上の空だ。
彼はその後現れない。
どうしているのか、 そう思ってしまっている自分がいた。
スーパーに行っても少しだけ期待をしてしまう。
それでも彼は現れない。
彼の家も覚えているが中々行く勇気は出なかった。
そもそも彼ともしいい感じになったらどうするのか。
俺は死ぬのか、よく分からなくなっていた。
俺は帰って吸血鬼について調べた。
どれも当たり前だが架空が前提で書いてある。
どれが正解なのかはもちろん分からなかった。
そんな日々を過ごしていたら家に行ってみよう、いつの間にかそう思っていた。
休日、静かな住宅街の先に彼の家があり向かった。
1人にしては広すぎる屋敷のような家。
あそこの家には近付くなと言われているという事を最近知った。
俺は勇気をだしてインターホンを押す。
反応はなかった。
もうここにもいないのか、そう思った時
ドアが開いた。
彼が俺を見て目を見開いた。
「どうして……。」
彼は俺に驚いたまま聞く。
「え……と。心配、になって……。」
俺は彼を見つめて言う。
「……だめだよ……忘れなきゃ。」
彼は悲しそうに呟いた。
「忘れされて、あげる……。」
そう続けて言って俺に近付いてきた。
「やだっ!」
俺は思わず拒否していた。
彼は驚く。
「忘れない……。絶対……。あの時は帰してくれなかった癖に、簡単に突き放すなんて許さない……。」
俺は真っ直ぐ彼を見る。
彼は困ったように
「面白い人だな……。」と笑った。
「とりあえず入って。」
そう言われ部屋へ上がる。
「お邪魔、します。」
あの日は無理矢理連れてこられた。
でも今日は違う。自分で来たのだ。
「どうして、来ちゃったの。」
彼は俺の前でそう言った。
「俺もよく分からない……。君が心配だった。それだけ。」
俺はそう答える。
「生きてるか?」
そう振り向いて続けて聞かれる。
「うん……。」俺は目を見て答えた。
「死なないよ……俺らは。永遠にね。」
彼はまた寂しそうに笑った。
吸血鬼は不老不死なのは前から知っている。
しかしこの悲しそうな目を見て放っては置けなかった。
「ねぇ……ここでずっと独りなの……?」
俺は彼を見てそう聞いた。
彼はうん、と静かに答え
「誰かと過ごすなんてそもそも出来ないし……。まぁ仲間はいるけど一緒になんて住んだらそれこそ俺らはここで生きていけない。」
そう続けた。
「俺、たまに来てもいい。」
俺は彼にそう言った。
彼は驚いて
「変な人って言われない……?」
と言ってきた。
「な、し、失礼なっ……!言われないっ!」
俺はむっとして答える。
彼は笑って「そっか。」と言った。
「怖くない?俺。」
彼は俺を真っ直ぐ見て俺に言う。
俺はもう彼に恐怖心なんてなかった。
「ない。全く。」
そう言うと
彼はふっと笑った。
「あんだけ怯えてたのに……。」
ふふっと笑っている。
「そりゃっ怖いでしょ……!!!」
俺は彼に食い気味に答えた。
「あは、そうだよね……無理矢理連れて来られて。ごめんね。」
そう謝った。
「君がいいなら……遊びきて……。
血が足りなくてどうしようもない時は帰ってもらうけど。」
そう言って優しく俺に笑ったのだった。
コメント
2件
はぁ...やばい新作めっちゃ良い