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Lを殺して1週間、僕はどうも気持ちが落ち着かなかった。
この浮つく気持ちの原因がなんなのか、僕にはサッパリ分からない。
Lの椅子に座ってみる。妙にLの顔が頭に浮かぶ。殺したのは僕なのに、どうして敵の顔ばっかり浮かんでしまうんだ。
あいつは僕の計画を台無しにしようとした大犯罪者だ。友情とかそういう気持ちはとっくに捨てた。
月「…」
松田や他の刑事のいない静かな部屋。それはそうそうないことだった。
▁
『ライトくん。』
月「!?」
そこには死んだはずのLがいた。相変わらずの猫背でガラが悪そうなやつ。
気持ちが悪い。幻覚か?
『なんで無視するんですか。』
ひんやりと肌に感じる冷たさ。触れられる、
月「え、る」
『こんにちわ、ライトくん。』
にやり、と微笑んだL。なんとも憎らしい。お前は死んでまで僕の邪魔をする気か。
不思議と、Lがそこにいることに妙な安心を覚えた。僕はどうかしてしまったのだろうか。
月「なんでお前がここにいる、」
L『さあ?ライトくんへの恨みが強すぎて自我が現世に残ってしまったのかもしれませんね』
月「…」
L『よくも殺してくれましたね。キラ。』
Lが僕をキラだと呼ぶのは分かりきったことなのに、一瞬心臓がドキリ、と高鳴った。
月「…ふふ……ああ、僕はキラだ。僕を祟り殺す気でもいるのか?L。」
L『祟り殺すだなんて、そんな物騒なことはしません。ただ、あなたに会いたくなりました。』
こいつは何を馬鹿なことを抜かしている。
僕に会いたいだ?宿敵であるキラに何を言っているんだ。これもひとつの戦略か…?
月「どうして?」
L『あなたの事がすきみたいです。』
月「は?」
Lがまたもや的はずれなことを僕に言う。
思考がバカになって、余計なことばかりが頭に入る。
Lが僕をすき?笑わせてくれるな。
そんな気持ち悪いジョークを死んでまで言いに来たのか?
月「ハハハ!おもしろいジョークだね、L。」
L『…ジョークだと思うなら、試してみますか?』
月「試す?何をだ。」
L『私がライトくんへの好意を証明します。』
突然、Lは僕を押し倒した。
ゴツ、と頭があたり、鋭い痛みが走る。
月「いっ、」
L『あ、すみません。ここじゃ痛いですね』
何をする気だ。
突然、頭に恐ろしいことが過ぎった。
僕を抱こうとしてる
きっとなにかの罠なんだ。そうに違いない。
月「何をするんだ、L。」
L『さあ?』
ハッキリしないLに苛立ちを覚えるが、押し倒すなり、僕の首筋に顔を近づけた。
月「、んっ」
死んでいるはずなのに、生ぬるい息が首筋にかかる。その瞬間、首筋になにか生暖かい湿ったものが這った。
月「ぅ、ひ…、!?」
こいつまじで何をしてるんだ…。Lは僕の首筋をベロリと舐めた。ベロのヌルっとした感触が気持ちが悪い。
月「え、える!や、やめ、ろ!」
Lの胸を押し返す。だがLはビクともしない。
こいつ本気だ。さっき過った僕の憶測が蘇る。
L『おや?いつもより少し表情が揺らいでますね。流石のキラでもここまでは予想出来なかったんですか?』
L『場所を変えましょう。ここじゃフローリングで痛いでしょう。』
Lは僕の腕を強引に引っ張ってソファに座らせた。
L『さ、続きです。始めましょう。』