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めっっっちゃ見るの遅れました!!すみません…! ぁぁぁぁぁ…好きです((((((
っっっっっっぁぁぁぁぁぁ !!!!!!!!! ありがとうございます ッッッッ 😭😭💓💓
フアァァァァ!!!遂に投稿された...!うちの子も変に改変されなくて良かった...!ノベル系で初めて好きな参加型見つけてしまったかも...😇大好きです(突然の告白)
西暦20XX年、2月某日。約200名を乗せたフランス行きの大型旅客機が午前9時に○×空港を出発したが、午後1時を境に通信が途絶え連絡が取れなくなってしまった。
すぐに政府が捜索にあたり、数週間後に行方不明になった旅客機のものと思われる金属の破片が発見された。それ以外に行方不明となった大型旅客機の手がかりは見つけられず、旅客機と一緒に行方不明になってしまった約200名の安否は未だ確認できていない。
世間が行方不明になった旅客機のことで騒いでいる頃、その旅客機に搭乗していた客の内の数人は謎の大陸で目を覚ました。
◇ ◇ ◇
「ここは……?」
色々な物が散乱し荒れている機内で、何 胡朱(ホウ フウジュ)は目を覚ました。何事かと思い辺りを見回すが、明かりが無いからか状況を把握することは出来なかった。胡朱が視線を少し下に落とすと、床に割れたスマホが落ちていることに気付く。拾ってみると、胡朱は自分のスマホだということに気付いた。電源ボタンを押すとスマホは問題なくつき、今日の日付と今の時刻を映し出す。胡朱はスマホのライトで機内を照らし、もう一度辺りを見回してみた。
すると、少し先で何かがもぞもぞと動いていることに気付いた。胡朱は少しそれを観察してみるが、その何かはもぞもぞとしているだけで、見た目が変わったり歩き出したりはしなかった。もしかすると起きている人なのかもしれない。そう考えた胡朱はずっと動いているそれをライトで照らしながら近付いてみることにしたのだ。
胡朱は、それとの距離が約5mほどになるまで近付いた。胡朱が近付いてきていることやスマホのライトに気付いていないのか、それは時折動きを止めつつも動いている。
4m、3m、2m。ついに胡朱はそれの すぐそばまで来た。目の前でそれを観察していると、胡朱はとあることに気付いた。それは、ベージュ色のブランケットのようなものを被っている人間だということに。そのことを知った胡朱はすぐに決意した。このブランケットを捲り、誰がそこにくるまっているのかを調べようと。
胡朱はそれに近付き、ブランケットの端を掴んだ。そしてそのブランケットを勢いよく引き剥がす。
「なっ……はぁ?」
ブランケットの中にはパーカーを着た少年が居た。その少年はゲーム機を手に持っているのだが、そのゲーム機は電源がついていない。胡朱は気になることが山ほどあったが、それを呑み込み1番最初にするべきと思われる質問をしようとした。
だが、それは大きな声ともに遮られてしまった。
「どなたか居ませんか!」
◇ ◇ ◇
「助かりました。ありがとうございます」
救急箱に包帯やら塗り薬やらを手際よく仕舞いながら、女性がそう言う。そんな彼女の近くには、頭に包帯が巻かれた紫髪の少女が倒れていた。紫髪の少女が砂浜で倒れているのを手当てをした女性が見つけ、1人で運べない為、運べそうな人を探していたとのことだった。
すると、紫髪の少女がむくりと起き上がる。突然のことに驚いた一行はしばらく少女の行動を観察していた。紫髪の少女は起き上がった途端にどこかを見つめ、それから肩を落とす。そしてこう言った。
「これでは飲めませんの……」
「な、何がでしょうか?」
少女が突然「飲めない」という意味不明な発言をしたのを聞いて、胡朱はつい何故かと聞いてしまった。
「ソーセージを肴にお酒が飲めませんわ……」
「え?」
一同は困惑した。学生ほどの年齢と思われる少女の口からソーセージを肴にお酒が飲めない、という言葉が出たのだ。その少女のぼやきについて真っ先に質問したのは、先程まで少女の手当てをしていた女性だった。
「ええっと……お酒を飲むのですか? 君は学生なのでは?」
「ええ、そうですわ。それがどうかしたのですか?」
女性はえ、とでも言いたげな顔をしている。一方、少女はどうしてそんなことを聞くのか、と首を傾げていた。そこへ、白衣を着た白髪の青年が言葉を挟む。
「ドイツでは18歳未満でもビール、ワイン、スパークリングワインの3種類なら飲むことができます。更にスイスでは、地域によっては14歳でも飲酒ができるとのことですが……」
そう言い、白髪の青年は女性を見た。青年が、そんなことも知らないのか、と言っているように見えた女性は少しため息をつきながら話を続けた。
「私の勘違いだったのですね。申し訳ありません」
「いえいえ、問題はありませんわ! もしかして、貴方もお酒を飲むのですか? でしたら今度乾杯しましょう!」
少女はテンション高くそう言うが、それが頭の怪我に響いたのか、その後すぐに頭を抱えて少しの間蹲った。
「ところで……皆様のお名前は? 私は何 胡朱と申します」
胡朱のこの発言により話の流れは一気に変わり、全員が初対面ということもあり各々自己紹介をすることになった。胡朱の自己紹介を聞いていた、手当てをしていた女性が答える。
「私は杠葉 志音です。日本出身、医者をしております」
「僕は成瀬 翠と申します。医学部所属の大学生です」
志音に続いて、白髪の青年、翠が自己紹介をした。すると、翠は軽くお辞儀をする。
「私はアリス・フォン・ウルヴァと申します。アリスと呼んでくださいませ」
痛みが収まったのか、頭に包帯を巻いているアリスが自己紹介をする。すると、アリスは真隣に居たフード姿の少年の方をちらちらと見た。
「貴方は自己紹介しないのですか?」
「はぁ? 言われなくともするつもりだったけど」
「……俺は如月 幸斗だ」
「あ、貴方もしかして……」
ぶっきらぼうに自己紹介をする幸斗に胡朱は見覚えがあった。そう、先程旅客機内でブランケットにくるまっていた少年だ。幸斗のことは、誰か居ないかと機内に向かって声をかけていた志音の助けに行った後には、胡朱は既に忘れていたのだ。それにより、胡朱は幸斗を見て先程のことを思い出した。
「何だ? 何かあんのか?」
「あ、いえ……」
突然そう言われた胡朱は少し驚いてしまい、何ともないと言った。
「あはは……。オレはアルバート・オブリビオ。37歳、アメリカで探偵をしている。よろしく」
アルバートが自己紹介をしたことにより、その場に居た6人全員の自己紹介が終わった。
「とりあえず、オレ達はフランス行きの旅客機に乗っていたんだよね?」
「そこまでは良かったのですが……どうやら墜落したようですね。僕は墜落する直前のことはよく覚えていませんが」
「どうしましょうか……」
そんな会話を交わしていると、志音は先程まで自己紹介をしていたはずの幸斗が居ないことに気付いた。……が、幸斗はすぐに奥にある森から出てきた。そして、一言こう言った。
「……森の中に建物があった」
「森の中に入ったのですか?」
建物があった、と言う幸斗の言葉を聞いた志音は驚いた。奥に見える森は木が鬱蒼と生い茂っており、見るからに人の手が加えられていない危険な森だった。
6人は奥にある森に目を向ける。森は、6人を迎えるようにしてそこにあったのだ。