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第14話 〚打ち明ける勇気〛
翌朝。
澪は、ほとんど眠れないまま学校へ向かった。
予知で見た名前と視線が、頭から離れない。
(西園寺恒一……)
教室に入ると、
えま・しおり・みさとがすぐに気づいた。
「……澪、顔色やばいよ」
「寝てないでしょ」
澪は、少しだけ迷ってから頷いた。
「……放課後、話したい」
三人は何も聞かず、
静かに「うん」と答えた。
放課後。
人の少ない場所を選び、四人は集まった。
澪は、深く息を吸う。
「……私」
「ずっと、誰かに見られてた」
三人の表情が、引き締まる。
「昨日、分かったの」
「名前も……顔も」
澪は、震える声で、
中二の頃からの視線、
予知で見た光景、
恒一という存在を、すべて話した。
しおりは、黙って聞きながら、
最後に静かに言った。
「……それ、完全に危ない」
みさとの冗談は、今日は出なかった。
えまは、拳を握りしめる。
「澪」
「なんで、今まで一人で抱えてた」
「……迷惑かけたくなかった」
その言葉に、
えまは一歩前に出た。
「それ、全部勘違い」
「仲間でしょ」
その瞬間、
澪の目に涙が浮かぶ。
「……ありがとう」
そこへ――
「澪」
海翔の声がした。
振り向くと、
彼は少しだけ離れた場所に立っていた。
「……話、聞いてた」
澪の胸が、きゅっと縮む。
「昨日の怪我」
「理由、分かった」
海翔の表情は、
怒りよりも、強い決意を帯びていた。
「一人で背負わせない」
「俺も、守る側に立つ」
えまが、短く頷く。
「じゃあ決まり」
「全員で、澪を守る」
放課後の空気の中で、
小さな同盟が結ばれた。
一方――
校舎の外。
物陰から、
その様子を見ている影があった。
(……囲われたか)
恒一は、静かに笑った。
(でも)
(まだ、終わってない)
澪の知らないところで、
次の一手が、
ゆっくりと準備されていた。
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