【叶わない関係】
俺は、恋をした
叶わない恋……
sk『阿部ちゃーん!』
ab「こら、佐久間くん!」
ab「廊下は走らない!」
sk『ごめんなさい』
ab「後、[先生]をつけなさい」
sk『俺は、阿部ちゃんがいいの!』
sk『可愛いし……廊下走ったのも阿部ちゃんに会いたくて……』
ab「はい、はい、先生を口説かない!」
ab「もうすぐチャイム鳴るよ!」
そう俺は、阿部ちゃん(先生)に恋をした
sk『阿部ちゃーん![すーき]』
ab「ありがとね」
ab「早く帰りな、」
[好き]と伝えても
想いは届かない……
何十回……
何百回……
[好き]を伝えれば
阿部ちゃんに届くの……?
追いかけるばかりの恋は
苦しいよ………
俺は、阿部ちゃんから少し距離を置いた
廊下ですれ違っても
ab「佐久間くん……」
sk『…………』
阿部ちゃんから距離を置いて1年
俺は、今日高校を卒業する
距離を置いていた期間
苦しくなって泣いた夜もあった……
けど、もう俺の初恋は今日で終わる
もう少し[好き]を
伝えれば良かったって
少し後悔もあるけど
大丈夫……!
笑顔でお別れをするって決めたから
sk『先生、!』
ab「どうした?佐久間くん」
sk『三年間お世話になりました!』
ab「!………卒業おめでとう」
sk『ありがとうございます』
sk『さようなら』
涙目を見られないように
俺は、阿部ちゃんに背を向けた
今にも涙が溢れ出す
後悔もしても遅い
俺は、最後に想いを伝えることにした
勢いよく振り返って
sk『先生!』
sk『三年間大好きでした』
そう伝えて俺は歩き出した
すると………
ab「大介!!」
阿部ちゃんは
今まで呼んだことのない下の名前で
俺を呼んだ
阿部ちゃんに背を向けて
立ち止まった
ab「大介、最初に告白してくれたときから」
ab「俺は、大介に惹かれた……」
ab「先生と生徒の関係だから」
ab「自分の気持ちを押し殺してまで」
ab「平然を装ってた……」
ab「大介が俺から離れていったとき」
ab「俺は今までにない後悔をした」
ab「そこで気づいたんだ……」
ab「大介は大切な人だって事」
俺の目には涙が溢れていた
ab「三年間、待たせてごめん……」
ab「俺も好きだよ」
俺は阿部ちゃんに抱きついていた
sk『……泣』
ab「これからは先生と生徒じゃない!」
ab「恋人だよ」
sk『先生大好き!』
ab「だから、もう先生じゃない!」
ab「名前で呼んで」
sk『りょ……亮平、』
ab「何?」
sk『大好き!、ニヒ』
ab「俺も、大好き!」
ab「一緒離してあげないから」
END
コメント
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思わずハートを連打してしまいました笑