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帰りの新幹線の中、私たちは無言だった。
窓の景色を荼毘さんはずっと見つめていて____
本当に楽しかったけれど
私は____
申し訳なくて涙が込み上げてくる
と
ポンッ
荼毘「気にすんな」
荼毘さんかそう言って私の頭を撫でる
『……でも、、』
荼毘「……お前はあいつの事が好きなんだろ」
『うん……』
ギュッと喉元の所で手を握りしめながら答える
そうだ、私は____
荼毘「だったらちゃんと向き合って、お前の気持ちを伝えればいい」
『もし……ダメだったら……』
こんな……、逃げて……他の男の人とこうやって過ごして……
いっぱいいっぱい涙が溢れてくる____
ごめん、
ごめん、弔くん____
荼毘「……大丈夫だ」
そう言って荼毘さんは私の頬に伝う涙を掬う。
何を根拠に?
『どうして……大丈夫なんか……』
言えるの?
そう思い、荼毘さんの方を向くと
『ふぐ!?』
顔を掴まれた!!
そして真剣な顔で言う
「俺はお前に助けられた。
死柄木もきっとそうだ
お前は優しさに助けられたんだ。
俺はもう大丈夫、
だからあいつを支えてやれ
お前の得意の優しさでな」
最後まで言い、ニヤッと微笑む荼毘さん____
なにそれ。
なにそれ…………
『なにそれ〜………………わぁぁんぅうッ』
涙が止まらなくなる
荼毘「おい、こんな所で泣くなって」
『だって……ッうぇッぐッ……ふぇぇん』
優しすぎるのは荼毘さんの方だ
「だってじゃねーだろ……ほら、鼻かめ」
『うぅ……ッズズズズ……』
「……ほんときったねーなぁ」
『うるしゃいッ……ゔぅッ……』
こんな私の背中を押してくれる
荼毘さんはこの世界ではヴィラン側になるんだろうけど
私にとっては、辛い時、苦しい時、
背中を押してくれる、〝ヒーロー〟だ。
こんな事言ったら、怒られるかな?
馬鹿にされるかな?
これはまた、弔くんと仲直り出来た後
聞かせてあげよう____