コメント
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こういう感じのノベル本当に好きです!大好きです!!
一気見推奨 1話 1000文字ペースで進めていきます
僕はまだ朝を知らない。今日というこの日が終わらないようにと祈らない時はない。時間が止まればと思わなかった瞬間はない。幼きあの頃、見ていたこの世界の輝きは何処へと消えてしまったのか。くすんでしまったのは世界か、それとも僕の方か。明けない夜は無いというが、もし地球が回ることを辞めてしまえば。果たして本当に朝は来るのだろうか。
僕は屑だ。ド屑だ。朝を見たいと思いながらも、見に行こうとはしなかった。変わりたいと願いながらも、変わろうとはしなかった。昔の偉い人は言った。これを狂気と呼ぶと。成功者も誰も僕を笑いはしない。きっと彼らからは見えてすらいない。それほど深い闇の奥、深淵で僕はいつまでも寝たふりをしているのだ。
嗚呼。僕は――俺はまだ、あなたを求めている。