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rimr「ちょ、ちょっとmmさん !? 」
私はrimrの言葉も気にしてる間もなく、セーフハウスを飛び出していた。
飛び出したと言っても、直接的見た場所には行けない。
………狩人がいるから。
だからこっそり身を潜めて、例の場所を見るしか──…。
rimr「ちょっと、mmさん … !? 一体どうし─── ぇ !?」
後から来たらしいrimrが、その場所を見て、目を大きく見開く。
だって────。
“ chkさんとkcさんが狩人に捕まっている ” んだから。
chk「は、離して下さいッッ … !!」
kc「…ち、chkだけでも解放しなさいっ?!」
お二人は狩人に掴まれている腕を払い除けながら叫んでいる。
助けに行きたい、けどこれじゃあ無理だ。
周りには念入りと言わんばかりに狩人が集まっている。
その人集りの中に見慣れた人影が見えた。
「う、嘘…rkまで…?」
私ははっと息を呑む。
その人影が狩人リーダーであるrkの姿だったから。
普通に捕まえるだけならリーダーが来る必要性は少ない。
他の狩人に任せて報告すればいいんだから、今までも必然的にそうだった。
それに捕まえられている場所は、セーフハウスの窓から少し見えるくらい近い場所だ。
場所からしてchkさんkcさんはこちらに帰ってこようとした途中に捕まえられたんだろう。
この辺りを探索されたら、ここの隠れ家がバレかねない。
rimr「これはピンチですよ………」
悩む私の横で、rimrが心配そうな声を上げる。
そう、確かにこれは相当なピンチ。
でも………。
「でもrimr、ピンチこそ最大のチャンス……そう言いますよ」
私は不安ながらも元気づけるため言う。
こちら側ピンチだからこそ、相手は油断する隙は一瞬でもあるはず。
私達は、そこを掴み取るだけ。
一見言葉だけじゃ簡単そうに見えるんですけどね…。
chk「っ、……」
kc「………」
chkさんもkcさんも無理だと諦めたのか、言葉を失った。
あぁ、もう連れて行かれてしまう。
助けたい、助けに行かなければならない。
そう思っても、なんの解決策も浮かばない。
私が能力を使ったら─────そう思ったけど、ダメだ。
もし私の能力──魂を操る能力で、一時的に狩人の魂を抜き取ってchkさんkcさんを救い出しても、
魂が戻ったあとの狩人が他の狩人にも報告するだろうし、この辺りに私がいるとバレてしまう。
私の存在は狩人だと絶対に知っているレベル。
それに能力もバレているんだから、この状況では使えない。
それに、一時的じゃなく、完全に魂を抜き取ったとしても、
ここに来た狩人が戻ってこないと怪しまれて捜査されてしまうだろう。
しかも、魂を抜き取った場合の“人間”はもう生きてはいけない。
私はそんなこと、したくない……いや、しないと誓ったんだから。
ただただchkさんとkcさんが連れ去られてしまうのを目の前に、ぼんやりと見詰めるぐらいしか私にはできることはなかった。
きっとrimrも同じだろう。
chkさんは人間だから能力はないし、kcさんは視点を操る能力──逃げ出すのには使いようがない。
今はもう助けることはできないだろう。
そうずっと見詰めているだけで、chkさんとkcさんは狩人たちに連れ去られてしまった。
ごめんなさい、chkさんkcさん
心の中で謝罪を連呼し、わたしたちは俯きながらもセーフハウスへ戻った。