もう、帰っては来てくれないのか。
もう一度、俺たちの前に戻ってくることは無いのか。
1度だけでいいから会いたい。俺たちの大切な人。今まで一緒に戦ってきた仲間を───。
遡ること1年前。楓人は、こんな手紙を残していった。
俺がお前らのそばに帰ってくることは無いかもしれない。でも、心配するな。俺はただ、頭を冷やしにお前らから離れただけ。お願いだから、俺を探すというような行動は取らないで欲しい。今は、1人にさせてくれ。そして、本当にすまなかった。俺がお前らを裏切っていたこと、許してもらえないだろう。でも、どうか許してくれ。それができないなら恨んでもいい、殺してもいい。今の俺にお前らに合わせる顔はない。合わせられない。だから、こうして紙に書いている。本当にすまなかった。どうか、この馬鹿な俺を許してくれ。じゃあな。
楓人
確かに、楓人は俺たちの事を裏切ったかもしれない。でも、それがなんだ。楓人は俺たちの仲間だと言ってくれた。あの時の楓人の顔はマジの顔だった。もう忘れられないかもしれない。そんな楓人が─いなくなったのだ。
藍「…帰って、来ない」
美樹「楓人がいない雨々組なんて雨々組ちゃうで…」
時雨「…」
藍「探しに行きたいけど…楓人の願いだからね….」
美樹「でも、ええんか?」
時雨「いくら紅雨くんの願いとはいえ、私には耐えられないよ…」
藍「だね…」
美樹「みんな、考えてる事は一緒よな?」
時雨「もちろんだよ」
藍「….探しに行こう、楓人を。」
美樹「せやな。見つけるまで、一睡もしない勢いで、見逃すことなく探すで。」
藍&時雨「うん!」
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!