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#パワハラ上司
その日王都からクソビッチのアリアが訪ねてきた。
「あーら、お姉様、すっかりぼろ着がお似合いになって…」
「アリアこそ、段々とケバくなっていくわね。」
アリアの嫌味に嫌味で答える私。
元々姉妹仲は良い方では無い。
私と付き合う男を寝取るのは、昔からアリアの得意技だ。
「しかし、ここじゃ夜会も舞踏会も開けませんわね。
こーんな、ボロ屋敷じゃね。
あら、失礼、ついボロ屋敷なんて言って…」
「……。
何をしに来たのかしら?
目的が分からないわ。」
私はつい本音を言ってしまう。
「あら!
親愛なるお姉様の様子を心配して見にきましたのよ?
旦那様はおでかけですの?」
アリアはキョロキョロと見回す。
ゼルゼディス様は魚釣りに行っている…が、そう言ったら馬鹿にされるに決まっている。
魚釣りなどは庶民の者がする事である。
「えぇ、魔導士だから忙しいんですわ。」
「あら、残念。
ご挨拶したかったわ。」
アリアが言い、私はまたこの女狐にゼルゼディス様を取られるのでは無いか?と急に不安になった。
「エシャロット!
良い魚が釣れましたよ!」
そう言ってバケツを持ったゼルゼディス様が帰ってきた。
「まぁ!
釣りなんて!
漁師のする仕事ですのに!」
アリアは大袈裟に驚いた。
いや、これはほんとうに驚いているのかもしれない…
「ゼルゼディス様は何でも出来るのよ。
王室でのうのうと育ったひ弱な男ではありませんの!」
私は言う。
「ふんっ。
負け惜しみですわね。」
アリア。
「いつ、どこで、何時、何分に、私があなたに負けたのかしら?
あなたは身体を使ってしか愛を得られない可哀想な女よね。」
私は言った。
すると、アリアは私に掴みかかってきた。
「何よ!
カマトト女が!」
「ちょっ、やめてよ!」
その時、ゼルゼディス様がアリアの頬を叩いた。
「私の妻に手を上げる事は許しませんよ?」
にっこりと笑って言うゼルゼディス様。
しかし、その目は笑って居ない。
「なっ…!
平民ごときが王族に手を上げるなんて…!
シャンク様に直訴しますわよ!
あなたはもう宮廷魔導士もクビよっ!」
そう言い残してアリアは帰っていった。
「ふぅ…
やっと帰りましたか。」
ゼルゼディス様。
「ゼルゼディス様…
なんて事を…」
「?
何がです?」
「宮廷魔導士をクビになりますわよ!?」
私は言う。
「えぇ、月に2度王都まで行くのは疲れていた所ですので、問題無いかと…」
「で、でも…」
「あなた1人くらい食べさせていきますから、心配しないで下さい。
それより、魚を捌きますね!」
ゼルゼディス様は凹むそぶりを見せずに、魚を捌き始めた。