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「今日、デートしない?」
1時限目が終わると、 弥奈(やな)が席までやってきて言った。
「デート?」
わざわざ公言するところや、突然誘ってくるところが不自然に感じた。
「いきなりもなにもないでしょ。ちゃんと彼女をエスコートしないと」
ちゃっかり隣の席で聞いている 杏葉(あずは)が、口を挟んでくる。
「わかってるけど、なんかあったのかなぁって」
「チョコも渡したいし、たまには、違った刺激もいいかなって」
「わかった。デートっていうことなら、駅で待ち合わせでいい? 場所とかは、頑張って考えるよ」
わざわざデートを強調してくるのだから、それに応えなければと 空太(くうた)は頭を切り替えて答えた。
「楽しみにしてるね」
弥奈は、スーッと離れていく。
いつもなら、もっと話していくはずだが、これも違った刺激のひとつなのだろうか。
「寂しそうな顔しちゃって。弥奈だっ**************
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