『いっぽう、地上では…』
サイフォン「ふむ…。家(木)の周りを
見たが、ここ以外に怪しい場所はない。
」・電話ボックスの前に立って言った
「カコン。」・電話ボックスの底が
開いた
バイス「おっ、外。」・電話ボックスの
底から、ヒョコッと顔を出した
語り手「電話ボックスの側面は、
すべて、透明なアクリル板である。」
サイフォン「バイスか。」・その方を
見た
バイス「ん?」・振り向いた
サイフォン「とりあえず、こちらへ
来なさい。」・電話ボックスの扉を
開けて、外に出るよう、バイスに
言った
「トコトコ…。」
語り手「バイスは、サイフォンの
足元まで歩いた。」
ダイアン「電話ボックスか。」・
電話ボックスの底から、顔を出した
サイフォン「ダイアン。地下は、
どうだった?」・ダイアンを見て
言った
ダイアン「おう、サイフォン。
それがよ…。」・サイフォンに気づいて
、電話ボックスから這い出た
ダイアン「ほら、こっちだ。」・屈んで
、電話ボックスの底から、リスを
持ち上げた
ダイアン「邪気に取りつかれた、
動物たちが居てな。よっ。」・リスを
外に出して、オオカミを引っ張り上げた
ダイアン「助けていたところなんだ。
」・オオカミを外に出した
バイス「このオオカミ。オレが
(正気に)戻した。」・サイフォンに
言った
サイフォン「ふむ。」・バイスを見て、
『そうか。』と、うなずいた
ダイアン「ぐぬぬぬ…!」・クマを
引っ張り上げようとしている
「ドサッ。」・ダイアンは、
尻もちをついた
ダイアン「ふう…。」・クマを
外に出して、ひと息ついた
フィルの声「出ました?」
ダイアン「あぁ、みんな外に出たぞ。
」・立ち上がりながら、フィルに言った
フィル「そう。良かった。」・ぷー吉を
頭に乗せたまま、電話ボックスから顔を
出した
ダイアン「さぁ、フィルの兄ちゃんも
外に出るぞ。そこをどいてくれ。」・
動物たちに電話ボックスから
離れるよう促した
「トッ。」・フィルは、
電話ボックスから出た
サイフォン「フィルさん。
この動物たちから住んでいる場所は
聞いたかね?」・フィルの前に
来ながら言った
フィル「いえ…。」・サイフォンを見た
語り手「獣人は、動物たちの声を
聴くことができるのだ。」
ぷー吉「リスは、元々この島に居いて、
オオカミとクマは、別の場所から
飛ばされてきた。これが、その座標。
」・フィルの頭の上から、サイフォンに
紙を見せた
サイフォン「ふむ。」・ぷー吉から、
紙を受け取った
バイス「やべぇ!ぷー吉が、
おかしくなった!どうすっか!?
どうすっか(慌)!?」・
オロオロしだした
フィル「別に変わったところは、
ないと思うんだけど…。」・ぷー吉を
自身の頭から下ろし、その顔を見た
ぷー吉「ほあ?」・フィルを見返した
バイス「そだ!地面をほれば…。」・
地面を掘り始めた
ダイアン「落ち着け。おかしいのは、
お前だぞ。」・屈んで、バイスの、
ほっぺをペチンと叩いた
バイス「あれ?なんで、ほってんだ?
」・前足を止めて、首をかしげた
リス「あの…。」・ダイアンの近くに
来た
ダイアン「ん?」・リスを見た
リス「ありがとう…。」・小声ながらも
、お礼を言った
ダイアン「おう。2度と、変な場所には
入るなよ。」・リスに応えた
「サッサッサッ…。」・リスは、
走り去った
サイフォン「ダイアン。私は、
動物たちと共に、ワープ装置を待つ。
引き続き、そちらは任せた。」
語り手「サイフォンはオオカミとクマを
連れて村長の家へ向かった。」
ダイアン「あいよ。」・サイフォンに
返事をしたあと、立ち上がった
『地下施設で…』
「ガツッ!」・ダイアンは、ガイコツの
胸部を短剣で突いた
「サー…。」・ガイコツは、
チリとなって消えた
ダイアン「確かに。これじゃあ、
犬っコロでも倒せるな。」・周りの
ガイコツたちを見て言った
バイス「ふんっ!」・アロハシャツを
着たガイコツに、頭突きをした
「サー…。」・アロハのガイコツは、
消え去った(服ごと)
ダイアン「兄ちゃん!何か見つけ…。
」・左側の方を向いた
「ボオン!」・ダイアンの前方で、
ごう音がした
ダイアン「!!?」・音のした方を見た
「メラメラメラ…。」・5、6体の
ゾンビたちが炎に包まれている
ぷー吉「くしゅん!」・くしゃみ、と
同時に、ハナの辺りから大きな火の玉が
飛び出した
「ボオン!」・火の玉が、ゾンビたちを
焼き払った
バイス「おっ、なんか落ちてる。」
語り手「バイスは、ぷー吉の近くで
薬草をひろった。」
ダイアン「・・・・・。」・ぷー吉の
技?を見て、ぼう然とした
フィル「ダイアンさん。いま、
凄い音がしたんですけど…。」・扉を
そーっと開けて、通路の方を見た
『部屋の中で…』
ダイアン「本当なんだって!この茶色の
犬っコロが、くしゃみでバーン!と…。
」・フィルに『ぷー吉、
火の玉事件?』の内容を話した
フィル「火の玉だなんて、
ありえませんよ。爆弾か何か
投げたんじゃないですか?」・4枚の
カードを机の上に並べている
ダイアン「いやいや。あれは、
どうみてもだな。」・フィルの否定的な
態度を見て、さらに発言しようとした
「トントン。」
ダイアン「ん?」・下を向いた
ぷー吉「ふあ。」・ダイアンに、
タブレット端末(以後、端末)を
差し出した
フィル「うーん…。『1』から
『4』までの数字と、星や四角などの
図か…。」・4枚のカードを見ながら、
考えごとをしている
ダイアン「兄ちゃん。この動画なら、
ひと眼で、わかるぜ。」・フィルに、
端末を見せた
「くしゅん!ボオン!」・ぷー吉は、
ハナの辺りから火の玉を出して、
ゾンビたちを焼き払った
フィル「・・・・・。」・両手で、
端末を持ったまま、動画を見ている
ダイアン「なっ。くしゃみで、
バーンだろ(笑顔)。」・フィルに
言った
フィル「えぇ。ですが、どのように
撮影を?」・ダイアンを見た
ダイアン「どのように、って。
こいつが、自分で自分を
撮影したんじゃねぇのか?」・ぷー吉を
見ながら、フィルに言った
フィル「それは変ですね。3人共、
映っているのに、画面が
揺れているんですよ。ほら。」・端末を
操作して、動画をダイアンに確認させた
ダイアン「あっ、本当だ。」・動画を
見て、軽く、おどろいた
バイス「・・・・・。」・壁の絵を
じっと見ている
フィルの声「しかも、ちょっと
浮いてませんか?」
ダイアンの声「近くに居た魔物が
触ったとも考えられるが…。」
バイス「ふん!」・壁に頭突きをした
「ガタン。」・絵は床に落ち、
隠し金庫が現れた
フィル「あっ。よく聴くと、映像の
最後の辺りで『ふあ。』って(驚)。
」・耳を端末に近づけて言った
バイス「なぁ!」・フィルたちの方を
見て、壁の隠し金庫を指した
フィル・ダイアン「・・・・・。」・
ふたりは、バイスの方を見た
「カチカチ…。ガチャッ。」・フィルは
、カードの数字どおりに図柄のボタンを
押し、金庫を開けた
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