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ラウールside
半年前________
ru「めめー、売店行こー」
mg「おう」
ru「今日何にしようかなー」
mg「てか、ラウールは弁当持参しねーの?」
ru「俺のとこは共働きで二人とも俺の弁当作る時間ないんだよ。かといって自分で作るのもめんどいし」
mg「そうなんだ」
ru「めめは?弁当?」
mg「うん」
ru「ていうーか、前は売店で買ってたり、コンビニ弁当だったよな?どうしていきなり」
mg「…」
ru「めめ?」
mg「ラウール、俺は、ラウールのこと信じてる。だからこそ言う。俺の両親、離婚したんだ」
ru「…は?」
mg「昔っから仲は悪かったんだよ。だから、別れて良かったのかもしれないけど、高校生と小学生の息子のことは何も考えてないみたい。それで、母親が収入なくなって、何も買えないから、自分で弁当作ってる」
ru「そうだったんだ。ごめんね、なんか」
mg「ううん、逆に、誰かに聞いてほしかったから。ラウールで良かった」
ru「俺でいいならいつでも聞くよー」
mg「ふはっ!ありがと」
まだ友達だった。いや、親友だった。めめが自分の秘密を俺に打ち明けてくれたのは、それほど俺のことを信用してくれているからだと思った。
でも、いつからだったか。めめの、俺を見る目が変わったのは。
mg「ラウール、今から大事なこと言っていいか?」
ru「言ったでしょ?何でも聞くって」
mg「ありがと。それでさ、俺………ゲイなんだよね」
ru「ゲイ?」
mg「同性愛者」
ru「そうなんだ」
mg「それで、まだ誰にも言ってないんだ。親にも」
ru「どうして?」
mg「いや、母さんは今忙しいし、俺のこと、普通だと思ってるし」
ru「普通ねぇ」
mg「何?」
ru「俺さ、普通って言葉嫌いなんだよねー。ほら、俺って独特の世界観持ってるじゃん?ファッションとか、芸術とか。だからさ、人の価値観壊すような、固定概念、大っ嫌い。だから、めめも、自分が普通じゃないから何かを諦めるなんてしなくて良いからね」
mg「…(泣)」
ru「そんな、ごめん!泣かせちゃって」
mg「ううん…全然…大丈夫」
この時、気付いていれば良かったのかな。めめの俺を見る目が、変わっていたことを。
その数日後、屋上に呼び出された。喧嘩でもする?なんて冗談を言ったりしたが、めめの表情は一切変わらず。これは真面目なやつだとスイッチを切り替える。
ru「どうしたの?いきなり屋上なんて、珍しいじゃん」
mg「言いたいことあって」
ru「ん?」
mg「ラウールだから、敢えて言う。俺わラウールのことが好きだ」
突然で、衝撃で、何も言葉が出なかった。こんな時、なんて言えば良いんだろう。まず告白さえされたことなかったから、反応に困るし…
mg「ごめん、困らせて」
ru「あっ、こっちこそごめん。その、何も言えなくて」
mg「ううん、そういう反応すると思ったし」
ru「ごめん…」
mg「今謝んないでよ。敏感なんだから」
ru「あぁ、そっか」
ここで、返事したほうが良いのかな。正直、俺はめめのことは親友だと思ってる。めめの秘密を知ったとしても、そこは揺るがなかった。でも、俺の恋愛対象は女子。そこも揺るがない。だからといって、真剣に告白してきためめを、今すぐに振るのは嫌だ。でも嘘ついて付き合うのも嫌だ。
ru「少し、返事待ってほしい、かも」
mg「分かった。これからもよろしくな」
ru「うん」
家に帰ってからも真剣に考えた。だが、最初から俺の答えは出ていた。多分、めめも分かりきっていることだ。
告白されてから、俺らの中には少し距離が出来た。話さないわけではない。ただ、お互いがお互いを気にし過ぎて、うまく話せないのだ。
なら、早く終わらせなければならない。俺が一番嫌なのは、めめと、普通に話せないことだ。
そして、告白から一週間。めめを屋上に呼んだ。少し遅くなってしまって、めめを待たせてしまったことが申し訳なくて、しかも、更に辛い思いをさせてしまうのだから、こっちも余計に辛くなる。
ru「待たせてごめん。返事遅くなって」
mg「大丈夫だよ」
ru「ありがと。それで、めめに返事をしようと思って」
mg「うん」
ru「ごめんなさい。めめとは付き合えない」
mg「そっか」
ru「もちろん!めめは俺の大事な親友だから、嫌いだからとかじゃなくて!ただ、めめとは親友でいたいっていうか」
mg「うん、そういうところもラウールらしいよ」
ru「ありがと」
mg「うん。じゃあそんな親友にお願いがあるんだ」
ru「何?」
mg「俺がゲイだってこと、誰にも言わないで欲しい」
ru「…もちろん。親友のためですから」
mg「ありがと。俺さ、好きな人にしかゲイだって伝えないつもりなんだ」
ru「どうして?」
mg「好きな人と付き合うには言わないといけないし、それに、周りの目も怖いから」
ru「そうなんだ…」
mg「だから、ラウール、誰にも言うなよ?」
ru「分かってるって!」
あぁ、これだ。これが俺の知ってるめめとの会話。これで、元の会話ができる。
なんてそんな甘い考えは、すぐに消えた。その後、めめは一切学校に来なくなった。
目黒side
ラウールに振られて、本当は怖かった。嫌われるんじゃないか、もう、あの時みたいに話せなくなるんじゃないか、俺が休みの日に誰かに、俺の秘密を話してるんじゃないか、って。それから学校に行くのが嫌になった。
でも、一筋の光が見え始めた。阿部先生。その人は、俺に手を差し伸べてくれた。助けてくれた。そして、俺は先生を好きになってしまった。生徒と教師。禁断の恋。いけないことだと、頭では分かっているのに、本能的に先生を求めてしまう。
しかも、俺にはラウールという人がいながらも、すぐに別の人を好きになるなんて。最低だね、俺。
だから、先生に告白したくない。ゲイだって教えたのは先生の反応を見たかったから。あの反応からだと、先生はノンケ。なら、俺が恋愛対象になるはずがない。
それなら、告白なんかせずに、一緒にいれるだけでいい。一緒にいたいから、何も言わない。
mg「先生」
ab「何?」
好きです。なんて言えないから、言いたくないから、心のなかで呟く。
mg「ううん、呼んだだけ」
ab「なにそれ?笑」
そして、俺は先生のことをもっと知りたいと思ったから、一歩を踏み出す決意をした。
mg「先生、俺、学校行こうかな」
篝火

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#阿部亮平
コメント
2件

🤍の一言には救われるよね。 信頼して居るからこそもしかしてと不安になるんだよね。 🖤💚2人が抱えてる事お互い話して 楽になりその後…😍に
うわあ、切ない……! ラウールの「普通って言葉嫌い」って台詞がめちゃくちゃ響きました。固定観念を壊す姿勢がラウールらしくて素敵だなって。 それだけに、振った後の距離の取り方や、目黒が学校に来なくなるところが胸に刺さりますね……。 ラスト「先生、俺、学校行こうかな」で終わるのが、めちゃくちゃ続きが気になる終わり方ですよ! 本文で語られてない空白の時間も気になるし、阿部先生との関係もどうなるんだろう。