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第9話 「積み重なる思い出」

京輔が夏実を家に送る道中、突然コンビニに寄りたいと言い出した。

何となくその背中を見送った夏実だったが、飲み屋で考えていたことと繋げてしまい――

(ど、どうしよう!? え、バーで言わなかったのはうちでするため!? いやでもそんな篠塚に限ってそんな初めてのデートでいきなり部屋でなんてでもじゃあ家に送るだけなのにどうしてコンビニなんてコンビニって確かそういうのが売ってて――)

「お待たせ桜木!」

「ひゃう!?」

「わ!? え、なに!?」

飛び上がる夏実に、店から出てきた京輔も戸惑いを隠せない。

「あ、え、お、おかえり……」

「そんなにぼーっとしてたのか?」

「うん……な、何買ってきたの?」

ふと視線がコンビニ袋に行くが――なぜか、さっと京輔は自分の身体で隠した。

「……内緒」

「!」

イタズラっぽい表情の京輔。

(ナニその顔……反則…************

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両片思いをこじらせている二人の話。

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