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推しには近づくな!

20 - 君は誰?

♥

22

2022年10月10日

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俺には、暗い路地から手が出てきたのかと思った。

episode20

その手は俺のフードを掴み、引っ張った。

やばっ…!

類さんは俺を抱え、猛ダッシュでそこから離れた。

その勢いに負けたのか、その手は俺から離れた。それはいいのだけれど…

類さんの足は想像以上に速く、勢い余ってレンガの壁に突進しそうになる。

こっちもやばすぎ!!!!死ぬ〜!!!

すると類さんは、クルリと方向をかえ、背中からそのまま壁に打つかった。

俺は前に抱っこされてたから無傷だけど…

「痛った〜……」

「類さん!?大丈夫!?」

「平気だよ。ショウにゃんは怪我ない…?」

そう言って微笑む。

「今は俺より自分の心配しろ!!」

「ホントに平気だよ。」

そう言いながらゆっくりと立ち上がる。

足も擦りむいてるし、当たったとき物凄い音がしたし…絶対平気じゃない!!

「ごめん。ホントごめん!」

「なんで、ショウにゃんが謝るの?!しかも、あのままだと、ショウにゃんが連れて行かれるところだったし…。」

…あの手、何だったんだ?それに、俺を捕まえるとか何とか…。

ショウにゃんに似てるってだけで、こんなにも苦労すんのか…。

類さんにも怪我させてるし…

すると、類さんの手が俺の頬に添えられる。

「そんな顔しないでよ。ショウにゃんのせいじゃないし、笑ってる方がかわいいよ?」

冷たい…。

「…そうだね。」

「あの犯人のことは僕に任せてよ。」

「え?」

「だから、もう帰ろう?」

類さんの顔を見て、少し、寒気を覚えた。


「そうなんだ…。でも、お兄さんが来てくれるなら安心だね!」

あれから一夜明け、学校に来ているのだが…

昨日のこともあり、類さんが今日は学校まで迎えに来てくれることになった。

「そうだな…。尚も気をつけた方がいいよ。」

「笑の方がでしょ?…そういえば、今日宵田くん来てないね。」

「確かに。ちょっと遅れるんじゃね?」

「かもしれないね。」


あれから、お昼まで宵田くんは顔を出さなかったが、昼休み、話している俺と尚のところへ現れた。

「細田さん。」

「な、何?」

コイツ、いつの間に…

宵田くんの顔に、緊張感が表れていた。

尚が、俺の袖を掴む。

「…笑に何か用があるの?」

「俺は笑に聞いてるんだ。」

「僕にも教えてよ。…何か隠し事?」

「いいから早く来て、細田さん。」

宵田くんは俺の腕を引っ張る。

「尚、大丈夫だから。またゆっくり話そう。」

「…!」

尚は少し不安そうだったが、すぐに俺を離した。


「で、校舎裏まで来て何の話?」

宵田くんに連れてこられたのは、人がいない、校舎裏だった。

「…そっちこそ、もう気付いているんじゃないの?」

「は?」

「見覚えが無い?…俺たちー…」


3年前に会ってるんだけど。

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