心の底からホッとできるあたたかい温もりと優しい匂い。やっと姫咲に解放された晴々しい土曜日だ。仕事帰りに一週間通い詰めた日々は地獄そのものだった。おかげで俺が同性愛者だのなんだのって美桜に変な誤解を招き不安にさせていたなんて、気づいてやれなかった自分をぶん殴ってやりたい。今日は思う存分ベッドの上で美桜を抱きしめながらゴロゴロしてられる。
(あ〜幸せ)
まだ眠っている美桜の寝顔は安心しきっているのか、ちょっと締まりのない緩い顔。そんな顔も可愛いくて愛しいと思えるのは美桜限定だ。
「んぅ、隆ちゃんおはよ」
枕に顔をつけたまま薄く目を開けふにゃっとした笑顔を俺に向ける。
「おはよ、よく寝れたか?」
「うん、珍しく隆ちゃんの方が先に寝てたね。本当にお疲れ様でした」
「ありがと。今日はやっと指輪買いに行けるな。待たせてごめんな」
サイドチェストの上にあるデジタル時計を見るとまだ【8:00】だ。
(もう少しイチャイチャできるな)
両脚を美桜の脚に絡ませピッタリと密着する。美桜の太腿は柔らかく滑らかな肌触りでいつまでも触っていられる逸品だ。
「隆ちゃん? 起きないの?」
「ん〜もう少しくっついてよう、美桜不足だったから足りない」
嬉しそうに頬を俺の胸に擦り寄せる美桜。猫みたいだ。そんな風に甘えてもらえたら俺の方が嬉しい。寝起きで少し絡まっている髪を梳くように指を通し、優しく撫でる。
(やばいなー……ムラムラしてきた)
なにせ五日も美桜に触れていない。朝の男の生理現象なのか、美桜に対しての欲情なのか。いや、確実に後者だ。
「……あの、隆ちゃん」
「ん?」
「なんだかお堅い物がお腹辺りに当たっているのですが……」
「バレた? もう美桜の事抱きたくてムラムラしてるんだけど」
カプリと耳を甘く噛む。「んぅ」と美桜の可愛い声を聞いた瞬間更に自分の性が更にムクリと大きくなった気がする。
――もう我慢できない。
彼女の顎を持ちクイッと持ち上げると、驚いた顔をしていたが、徐々に艶めいた雰囲気に変わっていく。上唇を口に含み吸いながら甘噛みすると美桜の甘い声が口の隙間から漏れ舌が溶けそうになる。
吸い付くような柔らかい肌を味わいたい。パチンっとブラのホックを外し柔らかい二つの膨らみを解放させる。まだ少ししか触っていないのに既にツンと尖った先端を避けつつ、柔らかな胸を揉みしだく。
「ふぅん……んぅ……」
キスの合間に漏れる声。美桜は胸が弱い。
彼女の上に跨り上から見下ろす。朝日に照らされ恥じらっている表情がしっかりと見え、それもまた良い。もっと、もっと乱れた表情を見たい……
「っはぁ……あぁ、可愛い」
右に、左にと交互に舌で刺激を与えているともどかしくなってきたのか腰をくねらせ太腿に力を入れてキュッと脚の間を隙間なく締めている。
あぁ、もどかしいんだな。そう思い舌をゆっくりと身体のラインに這わせ下へ下へとずらしていく。きめ細かい彼女の肌は柔らかくて滑りやすい。誘い込まれるように舌を太腿の内側に、ちゅうっとキツめに吸い付き赤黒い跡を残した。
妖艶な匂いに誘われ滴る蜜をこぼさぬように舌で掬いあげる。
「あぁっ、やっ、それだめぇ。……んあっ、あっ」
美桜の艶めいた声と同時にさらに溢れ出る。もう掬い上げるのは諦め、その奥にチョンッと隠れていた粒をちゅうっと吸い上げた。俺の背中に手を回していた美桜の指に力が入り背中に食い込む。
「あぁぁっッー……」
「美桜はココも弱いんだもんな」
素早くサイドチェストから避妊具を取り美桜が息を整えている間に準備する。まぁそんなの一瞬の出来事だ。グイッと彼女の脚を開き蜜口に反り立つ先端を充てがう。
「ふ……ぁ……りゅちゃんッ、ぁあああっ」
「っつ……みお……」
可愛く喘ぐ唇。熱い視線の先の潤んだ瞳。紅潮した頬。可愛いけれど妖艶な彼女の熱く狭い通路を掻い潜る。
「あぁ、すっごい締め付けてくる。こんなにひくつかせて……可愛すぎるだろ」
「んぅ……んっ、んっ」
小さくて可愛い唇を喰むように重ね合わせる。舌を絡み合わせ、彼女の右手に自身の右手を合わせ指をしっかりと絡み合わせた。触れるすべてが熱く溶けそうになる。
明るい部屋にそぐわないピチャピチャ、くちゃくちゃといやらしい水音が充満する。舌を絡ませたまま、手を絡ませたままリズミカルに腰を彼女の脚の間に打ちつける。肌と肌が当たりパンパンと弾ける音も混ざり合う。
「あぁっ……すきっ、隆ちゃんすき……ぁあアっ」
「くっ……俺も好きだよ。好きだ、大好きだよ」
キスの合間に好きだと繰り返すたびにきゅう、きゅうと熱く絡み締め付ける。搾り取られるような快楽がブルっと身体を走り抜ける。全てを美桜に持っていかそうだ。
「あぁっ、あっ、もぉだめ……イッ、あっ、あんっッ」
「あぁ、俺もイキそうだ。……はぁ……くっ、もう出る」
身体の奥底から押し寄せてくる快楽に身を任せ美桜の中にグッと奥まで突き刺した。ドクドクと流れ込み薄い膜に堰き止められる。もっと、もっと奥まで流れ込んでいきたいと思ってしまうほど数ミリの隔てるそれがもどかしい。
汗でしっとりした肌がさらに吸着間を増させ二人の隙間はピッタリと埋まる。心地の良い身体の怠さに酔い浸りながら美桜を抱きしめた。
「……りゅ、隆ちゃんのケダモノ!」
「ケダモノって、美桜がいけないんだよ、可愛いから俺もケダモノになっちゃうってわけ」
「なっ……もう!」
ぐるりと反対方向を向き背を俺に向ける。耳も赤ければ首まで赤く染めて照れている美桜。こういうのが可愛くてあざといって分かってないのかな。お腹に手を回してギュッと後ろから抱きついた。
だいぶ汗も引き、身体の火照った体温が下がってきた。なんだか朝からの程よい疲れにうとうとと瞼が下がりそうになる。
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