テラーノベル
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#2434
舞
481
226
🏢「夢追さん、」
この会話が、最後になるんじゃないか。
そう思えた。
。
別に、最初こそは違うと思ってた。
夢追さんの服に、甘ったるい香水がついていたり。
🎤「これはね、仕事でちょっと…」
スマホの通知を隠すように、わざわざ裏にして置いて行ったり。
🎤「ごめんごめん、ハヤトには見せれんようなさ、気持ち悪〜い人間が連絡してくるんだよ」
そうやって、いつも言ってくれた。
だから、信じた。
でも、些細な変化が、違和感に変わった。
帰宅後、すぐに部屋へ行かれる。
折角つくったご飯も、沸かした風呂にも入らずに、寝る。
そのせいか、その、夜のことも…できていない。
作曲が、作詞が、忙しいのだと。仕事が、案件が。
そう、自分に言い聞かせるようにしていた。
これ以上求めたらだめだ。
夢追さんも疲れている。
夢追さんも。
🏢「…っ、…ゆめ、おいさん……」
あーあ。
また、泣いてしまった。
隣にいるはずの暖かみが、重みが、ないせいで。
ひどくないですか?
わたくし、ずっと待ってるのに。
……。
…限界、かもしれん。
あんなにかわいいだの愛してるだの言っておいて、急に放置。
ましてや、まだわたくしの思い込みだと思いたいが、浮気までしている。
行ってやる。
部屋まで、夢追さんの腕の中まで。
言ってやる。
貴方のことずっと待ってるんですけど、と。
いつまで恋人を待たせるつもりですか、と。
そう意を決して、爪先でフローリングに足をつけた。
コメント
1件
うわあ……なんだろうこの、胸がぎゅってなる感じ。ずっと待ってるのに、気づいてほしいのに、伝えたいのに伝えられなくて、自分を責めてる主人公の心情がひしひしと伝わってきました。最後の「行ってやる」って決意、すごく切なくて、でもその強さが好きです。YKさんの描く“静かな狂気”みたいなものが、もう1話目から感じられて、続きがすごく気になります……!