テラーノベル
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…とは、言ったものの。
いざ夢追さんの部屋の前に立つと、かなり怖い。
というか、勇気が出ない。
🏢「…なにか、飲めるもの、」
コーヒーか、お茶かでも持って行こう。
リビングへと踵を返す。
…昔買った、おそろいのマグカップ。
赤色と灰色のそれに惹かれて、殆どノリで買ってしまったもの。だけど、わたくしはとても気に入っていた。
🏢「……思い出して、くれるかなぁ…なんて」
このマグカップでココアでも飲んで、笑い合ってたじゃないですか。
たまには甘いのもいいねって。
🏢「…ふぅ」
お盆に乗せて、夢追の部屋の前までと、加賀美はまた脚を運んだ。
🏢「…ゆめ、」
ーーがちゃん。
「…は、?」
どちらのとも言えない、掠れた声だった。
タイミングがいいのか悪いのか、加賀美が夢追の部屋の前に来た瞬間に、夢追が内側から扉を開けた。
つまり、加賀美が扉へ衝突。
🏢「…っ、ぃ」
🎤「…は、やと」
🏢「………ぁ、」
ふと、先程から鈍い痛みが走る自分の手に、視線を向ける。
きっと、壁かどこかに打ちつけたのだと思っていた。
違った。
あの、マグカップ。
割れて、破片が手に刺さったのだった。
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舞
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