カンナ「…エスさん、大丈夫ですか?」
ダンス練習の休憩中、いつもは元気な俺がボーッとしている姿を見て、気になったのかカンナが声を掛けてくれた。
エス「…あ〜、あぁ。大丈夫大丈夫!
ちょっと、考え事してた!」
カンナ「そうですか、ならいいんですが。 」
そういうとカンナはすぐ立ち去ってしまった。
相変わらず素っ気ない態度だなぁ。
…まぁ、そういう所も、カンナらしいくていいんだけどっ。
俺はカンナ…名都神無のことを相棒…だと、
勝手に思ってるんだけど。どうやらあっちは違うらしく、いつも否定される。
の割にはあっちだってたまに、「そういう所は変わってませんね、相棒。」とか言ってくる。
素直じゃないヤツめ〜!
エス「はぁ〜…にしてもあっついな〜っ!」
カンナ「…。」
エス「?」
最近、カンナから視線を感じる気がするのは、
気のせいなのかな…?
暫くして…
エス「やっと終わった〜っ!!!」
ユメ「ふぅ…。早く帰って休みたいの…。
もうクタクタなの〜っ」
ライカ「拙もクタクタでやんす〜!さ!帰りましょうユメさんっ! 」
ユメ「ユメはエスと帰るの。ライカちゃんと二人はちょっと…。」
ライカ「へぇっ!?拙とは嫌でやんすか…泣」
冬芽とライカの掛け合いが聞こえる。
なんだかんだ仲良しだよな。あの二人。
エス「…カンナ?帰らないのか?」
カンナ「…はい。もう少し残って練習 します。」
エス「へぇ〜、珍しいな!
いつもはすぐ帰るのに! 」
カンナ「…まぁ、そうかもしれないですね。」
…?
カンナ…さっきからなんかモジモジ
してるんだよな〜…。言いたいことでもあるのかな?
カンナ「…あの。」
エス「ん!?」
カンナ「えー…。エス、さんは。」
エス「うん?!」
カンナ「…いつも自主練とかされてるんですか? 」
エス「…へ、自主練??」
何を聞きたいのかと思ったら…自主練…?
ほんと何考えてるかわっかんないなぁ〜!
エス「してるっちゃしてるよ。内容はまぁ〜、ジョギングとか?俺、親がアイドルだったからさ、そういうのも意識的にしてたかも。」
カンナ「なるほど…。有難う御座います。」
エス「おー!!….で、なんで
そんなこと聞くんだ?」
カンナ「いや、別に。特に理由は。 」
エス「…カンナさ〜、そーゆとこは分かりやすいんだよな〜。理由無いのに自主練の内容なんて聞かないから普通〜」
カンナ「はぁ…。そうですか…。」
エス「で?なんで聞いたのか、相棒に
教えてごらーん?」
カンナ「…。」
あらら、黙り込んじゃった。
図星ついちゃったからかな〜?
なんて考えてたら、カンナが俺の服をめくってきた。
エス「へっ!?」
カンナ「…やっぱりありますね。腹筋。」
エス「???」
動揺が隠せない。腹筋なんて見て
どうするんだ?
そんな理由考える隙も無く、今度はカンナが
自分の服をめくりだした。
エス「えっ…」
腰ほっそ…色も白いし、練習した後だから少し火照って赤くなってえr…って!!!
何考えてんの!?俺!!!遂に頭までおかしくなったのか冴霧笑主!!!
カンナ「…僕、体力がないので。まずは筋肉を付けるところから始めようかと思って…
ですが…。」
エス「……。」
カンナ「ご覧の通り、全く付かないんですよね。筋肉。なので、効率のいい筋肉の付け方を教えてもらおうかと思ったんですけど…。」
ダメだ。まっったく頭に入ってこない。
カンナの身体から目が離れない…。
俺の相棒…こんなえろかったっけ…
カンナ「…?あの。いつまで見てるんですか。僕の身体。」
エス「…はっ。あっ、ごめんごめん!
あ、あはは!ほんと腹筋ないんだな!」
カンナ「えぇ。筋肉をつける上でなにか良い方法があれば…」
エス「…っ。」
あーー。まずいなこれ。おれもう…
カンナを冷静な目で見れる自信が無い…。
カンナ「…相棒。」
エス「っ!?!?え、な、なに!?」
カンナ「はぁ…。ここまでしないと返事しないなんて。何を考えていたんですか。
僕の質問も聞いてないですよね?」
エス「あ、ごめん…ちょっと色々と…な?」
カンナ「色々…。僕も貴方に悩みを打ち明けたんですから、貴方も何を考えていたのか
教えて下さい。」
エス「え゛っ…。む、無理!」
カンナ「無理?何故ですか?僕に聞かれてはまずいような事ですか?」
エス「いやぁその、んー….。」
まずいにきまってるだろ????
なんて言えばいいんだよ!!!
「実はカンナのことエロい目で
見ててさ〜!!笑」
って???
ただの変態じゃないか!!!!!
そんな事言ったら俺のプライドも、
カンナとの関係性も崩れる!!!!
かくなる上は…
エス「…ぁあ〜!ごめんカンナ!!
俺、今日冬芽と買い出し行く約束しててさ!
この話はまた今度!!またな相棒っ!」
カンナ「え…、ちょっと待っ…」
ごめん…ごめんよカンナぁぁぁ(泣)
せっかく悩み相談してくれたのにこんな
態度でぇぇ(泣)
でも…こうするしかなかったんだぁぁ(泣)
一方その頃のカンナ
カンナ「…?」
あの人…何を考えていたんだろうか…。
今の言動は明らかに、話を逸らす為についた嘘。何故って、エスさんが積極的にユメさんとの用事を守る訳がありませんから。
となると…
…やはり本人に聞くのが1番早いですね。
こんなことに頭を使いたくないし…。
さて…あと少し腹筋でもしますか…。
エスとカンナのすれ違いは続く…
コメント
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くあぁあ、、!!